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UEFAは、スーパーカップのレアル・マドリッド対アトレティコ・マドリッドの試合でブロックチェーンチケット販売システムの試験的な実装を行ったと発表しました。
UEFAによると、試合を観戦するファンのスマホへのチケット送信に使われたのはブロックチェーン基盤のアンドロイドとiOsのアプリとのことです。
不正行為により収益減少やスタジアム内の安全性にも懸念
ここ数年の間UEFAは、偽チケットや複製による収益の低下や、混雑や暴動に対するファンの安全性への懸念などの問題に頭を悩ませてきました。
現行のチケット販売システムでは、偽造チケットを誤って承認してしまうことで定員以上のサポーターが入場してしまうなど、スタジアムの安全規定に反する事態がしばしば起こっていました。
また、ダフ屋が、オンライン販売開始直後に大量のチケットを買い占め、試合当日にスタジアムの外で数倍の価格で売るなどの事態も発生しています。
ダフ屋はコンピュータで制御されたチケットをファンよりも数倍早く購入できることができるため、多くの献身的なファンがチケットを買うことができなくなってしまいます。
ブロックチェーン導入アプリでダフ屋や偽造チケットを一掃
これらの問題を完全に解決するためにUEFAは安全性を高めた新しいチケット販売システムを導入しました。
新システムはアンドロイドとiOsに有効なブロックチェーン基盤のアプリを通じて、あらかじめ登録されたファンに販売チケットの100%を提供することができます。
このシステムはブロックチェーン上のチケット販売機能をスタジアム内のモバイルブルートゥースデバイスを連動させ、スマホのブルートゥースデバイスをユーザーの入場承認と統合することができます。
これまでも、数回にわたり2018年のヨーロッパリーグで一般販売されるチケットうち50%で試験的な実装が行われましたが、これらのテストが成功したため今回のスーパーカップでは全ての一般販売チケットを対象に行われました。
UEFAによると、今後の配備を視野に改良を続けていくとのことです。
チケット販売は換金率が高いため悪用されるケースが多く、近年販売者側も不当な価格で販売する行為を厳しく取り締まる傾向にあります。
ブロックチェーン技術の活用により、こうした違法行為の撲滅が期待されています。
参考サイト:
“https://www.ccn.com/uefa-distributes-super-cup-tickets-for-madrid-derby-on-a-blockchain/”