毎日更新!ビットコインはもちろん、暗号資産のことがよくわかる情報サイト

仮想通貨のウェーブス(Waves)とは?将来性・取引所について

2018.12.13

<この記事(ページ)は 7分で読めます>

皆様はウェーブス(Waves)という仮想通貨をご存知でしょうか。

日本ではあまり馴染みがないので、全く知らないという方、名前は聞いたことがあるけどどういう仮想通貨なのかよく知らないという方も多いでしょう。

今回は、そんなウェーブスの特徴や仕組み、価格や過去の値動き、購入できる取引所や将来性などを一挙にご紹介します。

仮想通貨ウェーブス(Waves)とは

ウェーブスとは、企業向けの多機能プラットフォームとして開発された仮想通貨のネクスト(NXT)から派生した、ロシア生まれの仮想通貨です。

ネクストは、ビットコインから派生した仮想通貨なので、ウェーブスも元を辿ればビットコインからの派生ということになります。

ネクストの多機能性を引き継ぎつつ、様々な新機能を備えた独自トークン発行プラットフォームが、ウェーブスです。

仮想通貨ウェーブス(Waves)の特徴

ウェーブスの持つ特徴は大きく分けて3つあります。

  1. 1, 独自トークンを簡単に発行できる
  2. 2, DEX(分散型取引所)の基軸通貨として使われる
  3. 3, Waves-NGと呼ばれるマイクロブロックによる高速送金

順番に見ていきましょう。

独自トークン発行機能

ウェーブスは、ネクストが持っていた独自トークン発行機能を引き継ぎ、ネクストよりもさらに簡単に発行できるようになっています。

wavesのトークン発行

独自トークンを発行するには、ウェーブスの専用ウォレットをインストールし、新たに発行するトークンの名前や説明、発行上限、最小単位などを決めるだけで済みます。

そして、手数料はたった1 WAVES(2018年12月13日現在約211円)です。

これなら、企業はもちろん、一個人でも簡単に独自トークンを発行することができます。

さらに言えば、ウェーブスを通じて発行した独自トークンを販売することで、個人レベルでのICOが可能になるのです。

実際にこの独自トークン発行機能を利用した企業の例として、ハンバーガーチェーンのバーガーキングがあります。

バーガーキングは、「ワッパーコイン」というトークンをウェーブスを通じて発行し、これをポイントの代わりに顧客に付与するという試みを行っています(ロシアの店舗のみ)。

ウェーブスを通じて発行された独自トークンは、後述するウェーブスのDEXでいつでも取引が可能です。

そのため、取引高さえ増えれば、発行してすぐにでも流動性を確保することができます。

DEX(分散型取引所)の基軸通貨

ウェーブスは、専用ウォレットに独自のDEXを統合しています

ウォレットとDEXを統合することで、取引のたびにウォレットから取引所へ送金する手間は必要なく、かつ秘密鍵を自分で管理できるため高いセキュリティを実現しているのです。

また、ウェーブスのDEXはゲートウェイ機能を併せ持っており、ウェーブスだけでなく、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ジーキャッシュの5種類の仮想通貨と、USドル、ユーロの2種類の法定通貨を扱うことができます。

つまり、先述のワッパーコインで例えると、ワッパーコイン/ウェーブスの取引ペアだけでなく、ワッパーコイン/ビットコインや、ワッパーコイン/USドルといった多彩なペアでの取引が可能です。

DEXの基軸通貨でありながら、他の通貨でも取引を可能にすることで、高い流動性を実現しています。

これによって、ウェーブスは、誰もが自由にトークンを発行することであらゆるものの価値をトークン化することができるプラットフォームを目指しています。

Waves-NGによる高速送金

ウェーブスは、「Waves NG」と呼ばれるアルゴリズムを採用することで、秒間約100トランザクションという超高速送金を実現しています。

これは、次のブロックを生成するマイナーをあらかじめ決めておき、そのマイナーが「キーブロック」というブロックの枠組みのようなものを作り、その中にトランザクションを詰めていくという方式を取るアルゴリズムで、次のブロックの生成を待たずともトランザクションごとに承認が行われるため、非常に速い送金が可能となる仕組みです。

waves-ng

さらに、これはまだまだウェーブスの限界ではなく、今後のアップデートによってウェーブスは秒間1,000トランザクションの承認を目標としています。

仮想通貨ウェーブス(Waves)の仕組み

ウェーブスのマイニング(ブロック承認)アルゴリズムは、LPoS(Leased Proof of Stake)と呼ばれる独自の仕組みです。

基本的にはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に近く、WAVESの保有量が多いほどブロック報酬を得やすくなる仕組みなのですが、ただのPoSとは違います。

どちらかというと、リスク(Lisk)が採用しているDPoSに近い仕組みです。

「lease(貸し付ける)」とあるように、ウェーブスのブロック報酬を得るには、ウェーブスをリースする(貸し付ける)必要があります。

どこにリースするかというと、10,000 WAVES以上を保有しているマスターノードにリースします。

これにより、マスターノードの保有するWAVESが増えるので、マスターノードがPoSによるブロック報酬を得やすくなります。

マスターノードが得たブロック報酬のうち、自分がリースしたWAVESの量に応じて、一部を報酬として受け取ることができるというのが、LPoSの仕組みです。

ただ、LPoSでは、ブロック報酬とは別に、ウェーブス上で発行された独自トークンがエアドロップとして受け取れることがあります。

マスターノードが発行しているトークンがもらえたり、全く縁のないトークンが突然付与されたりすることもあります。

もちろんそれらのトークンもウェーブスのDEX上で取引が可能なため、ただWAVESを受け取るだけよりも多くの報酬をもらえると考えることができます。

仮想通貨ウェーブス(Waves)の相場・価格・チャート

ウェーブスは時価総額順位で長らく20位~40位を推移しており、低くはないもののあまり日の目を見ることがない地味な位置にあります。

現在の順位は以下のとおりです。

 

過去1年間のチャートは以下の通りです。

2018/12/13時点でのWavesの価格。

2017年12月にはリブランディングと専用クライアントのバージョン1.0がリリースされたこともあって大きく価格を上げ、16.5ドルの最高値をつけたものの、現在は下落傾向にあり、2018年12月時点では1.8ドル前後を推移しています。

仮想通貨ウェーブス(Waves)の今後・将来性

現在のウェーブスは、元々ビットコインの派生通貨であるネクストを元にして作られているため、2018年12月時点では完全なスマートコントラクトは実装されていません。

2018年12月時点では、「Smart Account」と「Smart Assets」というスマートコントラクトの試用版のようなものが実装されています。

今後、チューリング完全なスマートコントラクトが実装される予定です。

ウェーブスのスマートコントラクトは、公募により「Rideon(ライドオン)」という固有の名前もつけられており、独自のスマートコントラクトとなると予想されます。

多彩な通貨に対応した流動性の高いDEX、簡単かつ安価な独自トークン発行機能、マイクロブロックによる超高速送金というウェーブスの3つの柱にスマートコントラクトが加われば、まさに仮想通貨界随一の多機能プラットフォームとなるでしょう。

ウェーブスのスマートコントラクトについての詳しい解説はこちら↓

【関連記事】

仮想通貨ウェーブス(Waves)を購入できる取引所

ウェーブスを購入できる取引所は、国内にはありません。

そのため、海外取引所を利用する必要があるのですが、中でもおすすめなのが、中国の取引所であるバイナンスです。

世界一の取引高を誇っており、ウェーブスに限らず数多くの取引所を扱っていることから、利用すれば仮想通貨取引の可能性が大きく広がる取引所です。

【関連記事】

ウェーブスの特徴・仕組み・将来性についてまとめ

以上のように、ウェーブスは多様な機能を持っています。

現在はあまり有名ではありませんが、完全なスマートコントラクトが実装される予定であるということを考えると、今後注目されていくかもしれません。

関連記事

この記事のタグ