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巨大なソーシャルメディアFacebookは、独自の仮想通貨を開発中であると報じられました。
50人以上のエンジニアを従事させており、CEOであるMark Zuckerberg氏はこのプロジェクトについてかなり強気な様子です。
Facebookだけではありません。高度な暗号化メッセージを交換できるモバイル通信アプリTelegramやSignalなども、来年には新しい仮想通貨を展開するべく動き出しているようです。
イメージとしては、VenmoやPayPalのように相手にお金を送ることが出来る、メッセージングアプリ上で使えるシステムのようです。
しかし、Facebookの動きはさらに大きく展開しているようで、仮想通貨取引所とも上場についてコンタクトしているという情報もあります。
WhatsAppユーザーが友達にすぐ送れるコイン
プロジェクトに詳しい人物によれば、
「最も期待されているが極秘であるプロジェクトがFacebookで進行中です。会社はWahtsAppユーザーが友人や家族に即座に送ることができるコインを開発中です。」と、New York Timesに報道されています。ちなみに、WhatsAppはFacebookの子会社です。
また、その報道の中では、世界で推定3億人ユーザーを抱えるTelegramもデジタルコインを開発中で、他にも、Signalや韓国や日本で人気のKakaoにはコインがある、ということも触れています。
また、暗号化されたメッセージングサービスであるSignalを使っているアプリにコインがある、ということ、それに日本や韓国で人気のLineやKakaoにも触れています。
Facebookコインのユーザー数は世界27億人にもなる見込み
Facebookの計画では、Messenger、WhatsAppとInstagramの3つのプラットフォームを統合しようとしており、そうなればデジタル通貨の利用は、毎月、3つのどれかのアプリを使うユーザー数の27億人にも及ぶだろうと、報告されています。
昨年、Facebook Messengerの代表を長い間勤めたDavid Marcus氏は、Facebookにブロックチェーンを最高の形で導入することを探求する小グループを一から立ち上げているところだと、ブログで語っていました。
また、Facebookはそのブロックチェーン部門に技術部長としてEvan Cheng氏をシニアエンジニアとして配置していました。これは、そのプロジェクトの重要性を示していたと言えます。
Facebookのログインはブロックチェーンベースの認証になる
Zuckerberg氏は、Facebookログインをブロックチェーン技術に設定することについて「可能性として興味がある」と述べ、Facebookユーザーはまもなくブロックチェーンベースの認証でログインするようになる可能性にも言及していました。
先月のハーバード・ロー・スクールの教授Jonathan Zittrain氏との公開インタビューでは、クリックした好みなどを拾うマーケティングデータへの利用など、データのプライバシー性の様々な課題について議論をしていました。
その際、解決方法はまだわからないものの、認証周りのデータや他のユーザーの情報へのアクセスに、分散型システムを導入することに兼ねてから可能性を見出しており、Facebook Connectにある概念を完全に分散型に置き換えると示唆しました。
「我々世代がテクノロジーに魅了されたのは、大企業など集約的な集団でなく一人ひとりの力を大きくすることができる、非集中的、分散型という側面だったのだと思います。今や力をもった個人が声を大きくし、第三者と各々繋がる方法を持ってコミュニティを拡大しています。以前には無かった方法です。だから、私は分散型システム、つまりブロックチェーン認証を再考してみようと思っています。」
ブロックチェーンやデジタルコインの可能性は、人のコミュニケーションの数だけ拡がっているという時代ですね。