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ビットコインキャッシュ は時価総額第4位の仮想通貨です。
ビットコインの分裂(ハードフォーク)によって生まれました。ビットコインから分裂してできた仮想通貨の中では、一番時価総額が高く、それだけ人気のある仮想通貨です。
(Bitcoin Goldは25位, Bitcoin Diamondは29位)
また、ビットコインが持つ課題をクリアするために生まれたので、ビットコインにない優れた特徴を持っています。
そのため、「ビットコインキャッシュこそが真のビットコイン」という人もいるほど…。
そんなビットコインキャッシュ の価格がどこまで上がるか、気になりますよね。
・ビットコインの課題をクリアするために生まれた仮想通貨
・送金スピードが早い
・送金手数料がビットコインよりも安い
しかし最近、ある問題が勃発しているんです。
仕様を巡って対立…新しい仮想通貨の誕生か
ビットコインキャッシュは複数の開発会社によって作られています。
今回、ビットコインキャッシュの仕様変更を巡り、主要な開発者同士が争っているのです。
このまま対立が進み、仕様が統一されなければ、それは仮想通貨の分裂、つまり新しい仮想通貨の誕生を意味します。
このまま、ビットコインキャッシュはどうなってしまうのか?
また今後の価格への影響はどうなるのか?
ビットコインキャッシュ 、分裂か?
内部抗争による分裂は、仮想通貨の世界では度々起こっていました。
その最たる例が、ビットコインの送金速度を巡って分裂した、ビットコインキャッシュとビットコインです。今回さらにそのビットコインキャッシュが分裂しようとしています。
あらましを簡単にご説明します。
歴史は繰り返す。創始者サトシ・ナカモトの精神を巡って…
ビットコインキャッシュ は複数の開発会社が提供するノード(コンピュータ端末)によって支えられています。
今回の争いは、その中でもBitcoinABC 社とnChain社という2社で起こりました。
BitcoinABC社が提案した仕様変更案に対して、nChain社が「サトシ・ナカモトの作ったビットコインのホワイトペーパー(計画書のようなもの)に反する」と反撃したのです。
業界最大手企業と自称サトシ・ナカモトによる争い
BitcoinABC社はビットコインキャッシュ のノードの6割を占める、最大手企業です。
“Bitcoin Unlimited Calls for Ceasefire in BCH Hard Fork War”より引用)
一方で、nChain社のチーフサイエンティストであるCraig Wright(クレイグ・ライト)氏は自称サトシ・ナカモトとして知られる人物です。
(詳しくはビットコイン最大の謎 サトシ・ナカモトは誰なのか?でも紹介しています)
nChainのクレイグ・ライト氏は、ビットコインは誕生してから何度もハードフォークにより分裂しているため、発案者であるサトシ・ナカモト本来の思想から離れてしまっていることに懸念を示していました。
そして、クレイグ氏をはじめとしたnChainチームが、BitcoinABCチームに対する反発の表れとして、「ビットコイン サトシ・ビジョン(SV)」のリリースを発表する、という事態にまで発展してしまったのです。
別の開発企業であるBitcoin Unlimited社が妥協案を提案しましたが、現在に至るまで折り合いはつけられていません。
ある有名人からも苦言
その人物とは、イーサリアムの共同創業者であるヴィタリック・ブテリン氏です。
クレイグ氏が考案したビットコインSVについて“失敗する”と批判しています。
この抗争の行く末は・・・11月に分裂か?
ビットコインキャッシュ のハードフォークは11月を予定されています。
仕様変更の同意が3社の中でまとまらない場合、11月に新しい仮想通貨が生まれる可能性があります。
果たして、プロによる価格予想は?
内部がゴタついているビットコインキャッシュですが、プロの予想家によると年末までには概ね上昇傾向にあるようです。
予想1 2018年末までに46,443円→94,784円に
この予想をたてたのは、WISHKNISH社のCEOであるアリサ・ガス氏です。
もし仮想通貨が世界に一つしかなかったら、ビットコインキャッシュ がその1つになるでしょう。
私はビットコインキャッシュ の信者という訳では決してありませんが、ビットコインは価値が落ち続けていますし、もはや価格のインフレが起こることはないだろうと思っています。
予想22018年末までに46,443円→89,191円に
この予想をたてたのは、ブロックチェーン技術コンサルタントのジョゼフ・ラチェンスキー氏です。
ビットコインキャッシュ はビットコインの価格に引っ張られる形で高騰するでしょう。
しかし、だからと言って、ビットコインキャッシュがビットコインに取って代われるということではありません。
どうなるビットコインキャッシュ ?
11月にビットコインキャッシュが分裂すれば、価格に大きく影響してくることは想像に難くありません。
このように
「 今何が起こっているのか? 」
を知ることができれば、今後の投資の指針も自ずと見えてくるのではないでしょうか。
背景を知っているだけでも、ハラハラせずに安心して仮想通貨に取り組むことができますね。
ビットコインキャッシュコミュニティは、クレイグ氏との”軋轢を避ける”ために自分たちの変更案を妥協なんてするべきではありません。
むしろ、彼を追放して決別する機会を得た絶好の機会と思うべきです。
ビットコインクレイグ(BCC。最後のCはクレイグ氏の頭文字をとって皮肉ったもの)は、失敗していった仮想通貨たちの二の舞になるでしょう。