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タイ中央銀行(以下BoT)は、タイの地方銀行が子会社を設立し仮想通貨投資を行うこと、仮想通貨ディーラーへの仲介サービスを提供することを承認するという発表を行いました。
タイ、銀行による仮想通貨関連子会社設立が可能に
今回のBoTの発表によって、タイの各地方銀行は、仮想通貨関連企業への仲介サービスの提供、仮想通貨及びブロックチェーン関連の新興企業への投資、銀行独自の仮想通貨ビジネスの運営が可能になるとのことです。
その一方でBoTは、タイ現地の金融機関が仮想通貨を扱う個人や組織に対して、直接銀行サービスを提供することを未だに承認していないようです。
地方銀行およびそのライセンスを受けた子会社は、顧客のために仮想通貨を購入、販売、取引することを禁じられています。
つまり、今回の発表で、地方銀行による特定の種類の仮想通貨関連事業のための子会社設立を承認した一方で、デジタル通貨関連と特別サービスや投資スキームの提供を、BoTが厳しく禁じたことになります。
BoTのこれまでの仮想通貨に対する動き
今年2月
地方銀行による仮想通貨取引及び投資は認められないとされました。
登録プロセスをきちんと踏むことで、独自の仮想通貨取引所を開設することは認められましたが、金融機関が仮想通貨取引所を運営することを禁じられました。
5月
仮想通貨が証券と同様にみなされ、タイの証券取引委員会(SEC)によって規制を受ける対象となりました。
6月
中央銀行発行の公式のデジタル通貨であるCBDC(Central Bank Digital Currency)によって実施可能である、「インターバンク決済実施のための新しい方法」を実験していることを発表しました。
これは、CBDCが従来のシステムと比較して仲介の必要性が低いため、CBDCに決済をより効率化できる、との見方から来ています。
7月
タイ政府が、ICOの包括的な規制枠組みを発表し、議論の的となっていたクラウドファンディングに対する合法的支援を世界で初めて行いました。
まとめ
こうした動きに基づいて、タイ当局が、仮想通貨市場を受け入れつつある一方で、リスクのある詐欺的不正行為から、地元企業や個人投資家を守る必要性が求められているようです。
参考サイト:
“https://www.cryptoglobe.com/latest/2018/08/thailands-banks-can-now-open-subsidiaries-to-invest-in-cryptocurrencies/”