毎日更新!ビットコインはもちろん、暗号資産のことがよくわかる情報サイト

ビットコインは金のような価値保存にはなり得ていない。VIX恐怖指数に逆相関関係

2019.01.25
ビットコインは金のような価値保存にはなり得ていない。VIX恐怖指数に逆相関関係

<この記事(ページ)は 4分で読めます>

ビットコインは、株などの他の投資資産でよく指標となるS&P500とは無関係の動きをすると言われています。しかし、その無相関資産としての評判はまだ真の価値を得ていないようだという事がVIX(Volatility Index)との関係で明らかになっています。

このVIXはCBOEの出すインデックスですが、S&P500の30日先のボラティリティを予測して、マーケットの恐怖感の度合いとリスク許容範囲を判断するものです。一般的には、米国株式市場で広く使われ「恐怖ゲージ」とも言われています。

理論的には、S&P500が安定した上昇傾向にあるときはVIXは低いはずで、恐怖が上昇するときはVIXが上昇し、パニック売りを引き起こしてマーケットが揺さぶられます。VIXの値が高いほど、投資家が相場の先行きに不安感を持っているという事です。

このVIXを最近のケースで見てみると、ビットコイン価格が$6,000から$3,000に下落した際は、CBOE VIXは急上昇しました。

ビットコインはS&P500に相関しないデジタルゴールド!?

ビットコインはデジタル通貨であって、国家や政府など組織によって発行されるものではありません。

その非中央集権的な性質によって、一般の金融マーケットに広がる不安感やリスクの影響を受けないというのがウリですが、実際はそうではないということがグラフを見ると分かります。

ビットコインは金のような価値保存にはなり得ていない。VIX恐怖指数に逆相関関係
(参考:以下Coindesk参考記事内より、TradingView)

記事内では、2018年に目立ったVIXのピーク2回について言及しています。2月6日と12月24日です。

最初の2月6日のピークの時にはS&P500は、1月の高値の時から10%近く下がり、2番目の12月24日のピークの時には2か月前に達成した高値から20%まで下がりました。

ビットコインは2回ともVIXに逆相関していました。

VIXが最初のピークに達した時はちょうどビットコインが1月の高値から70%下落し終えたところでしたし、2番目のピークの間は価格はさらに50%下がったばかりでした。

ビットコインとVIXの負の相関関係は、米国株式市場で恐怖がリスクオフ環境となっている時はビットコインはパフォーマンスが悪いということを表しています。定義によれば、安全資産とは対極にあります。

 

ゴールドはVIXに「正」の相関関係、ビットコインは「負」の相関関係

世界的に安全資産と認められている「金(ゴールド)」は、2018年の上記の二つの主要ピークの際はVIXに正の相関関係をしていました。

ゴールドとVIXの相関関係

VIX と金は正の相関関係

(グラフはhttps://fred.stlouisfed.org/graph/?g=76PNより参照)

2月にVIXが高かった時は、ゴールドはおおむね1oz当たり$1,300から$1,370で横ばいにトレードされていましたが、5月にVIXが下がってS&P500が活気を取り戻した際は$1,160に向かって下がり始めました。

そして再びゴールドは、12月のVIXが高いときに相関しました。株式が暴落し始め世界的な景気後退の懸念が高まった際には、ゴールドは既に20週で10%以上の上昇トレンドになっていました。

実際には、既存の価値保存が未だに安全資産として名声を上げている一方、デジタルではそれに代替することはまだ可能ではありません。

CBOEはビットコイン先物においてもマーケットでリードしており、様々な資産角度からインデックスを提供しています。
ビットコインのチャートを判断するうえでも有益なVIXです。
今後は、VIXが下がってきたらBTCは上がるという見方ができるということですね。

 

参考サイト:
”https://www.coindesk.com/bitcoins-price-counters-the-vix-confirming-its-still-a-risk-asset”

関連記事

この記事のタグ