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Las Vegasで開催されたカンファレンスMoney 20/20にて、オーストラリアのオンライン決済会社Novatti Groupは11月19日に Novatti AUD Utility トークンを発行開始することを発表しました。
このトークンはオーストラリアドル(AUD)と1対1で裏付けられるものとなります。
Novattiはライセンスのある決済ディストリビュータで、ヨーロッパではVox Telecomや南アフリカの送金プロバイダーであるMoniSendなどのクライアントの決済処理をしています。
Novattiの顧客以外の企業がこのトークンに関心を示している事に対しても、
「現段階ではどの銀行と、ということは言えませんが、我々は、デジタルアセットを利用したいというライセンスのある金融企業、銀行や企業と共に展開していこうと考えています。Novattiはオーストラリアの株式市場に上場している上場企業ですので、ユーザーに対して多くの信用を与えられるはずですから。」
と述べ、自信に満ちいています。
Stellarがブリッジ通貨として創り出してきたアンカー
そして今回のNovattiAUDトークンは、Stellaによって築かれるのですが、実はStellarはIBMの援助でStrongholdが作ったUSD Anchorなどこれまでに少なくとも10種のいわゆるステーブルコインをサポートしているのです。
このアンカーは、ステラネットワークの中で既存の通貨との間でブリッジとして機能するものですが、こういった法定通貨とペッグする新しいオプション(ステラコミュニティではアンカーとして知られる)をサポートするようにとのリクエストは続いていると、Stellar Development FoundationのパートナーシップディレクターであるLisa Nestor氏は述べています。
彼女の感想では、仮想通貨のマーケットプレイスにあったこうしたアセットを作り出すブームみたいなものが初期のステーブルコインを多く生み出し、そして、同じようなものが決済業界にもみられるようになり、動機が変化していったと言います。
ステーブルコインの現状と今後に動きが?
今年になって発行されたUSDC,TUSD,PAX,GUSDなどのステーブルコインがありますが、最近のニュースではテザーUSDTが、ペッグされているはずの$1以下にその価値を下げており、取引所が相次いで上場について代替コインを検討するなどざわついています。
これまでUSDとのペッグ通貨ではテザーが有名で色々な種類が出てきていますが、オーストラリアドル(オージードル)とのペッグはのニュースは多くありません。
最近のテザーの問題にもかかわらず、ステーブルコインは送金手段としては安くて速い点は評価している人々もいます。
というのも、このいわゆるステーブルコインは通常、仮想通貨トレーダーにとっては、お金を取引所間で迅速に動かす際のツールとしていたものです。
今回、Novattiが思い描いているのは送金や購入などのもっと日常的な使用例での用途のようです。
NovattiのマネージングディレクターであるPeter Cook氏は、
「ステーブルコインを使ってオーストラリア企業からモノを買いやすくなると思います。オーストラリア国内でのサービスにも決済で使われるようになると思います。」と語ります。
今回のNovattiのトークンはStellar上では初めてのAUDペッグの暗号資産ですが、他に、この9月にオーストラリアの取引所Bit TradeがEmpartaプラットフォームに構築している給料支払いのステーブルコイン計画もあります。
日本も例外ではありませんが、各国で生まれているステーブルコインの使用用途はボラティリティが無い、価値の変わらない通貨という点で評価され、決済通貨として発展していくのかもしれません。
参考サイト:
”https://www.coindesk.com/new-stablecoin-tied-to-australian-dollar-is-launching-on-stellars-blockchain/”
”https://medium.com/strongholdxchg/stronghold-stellars-first-venture-backed-usd-anchor-30cf88fc3eb4”
”https://stronghold.co/stronghold-usd/”