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最大100倍のレバレッジ取引で有名な仮想通貨取引所BitMEX。
今回は、そんなBitMEXでポジションを持っているときに発生する謎の手数料である資金調達と、その比率、資金調達率について解説していきます。
そもそもBitMEX 無期限契約ってなに?
BitMEXには、取引に関する独自の用語が多いです。資金調達について説明する前に、BitMEX の無期限契約について解説します。
無期限契約とはBitMEXの公式サイトによると
満期や決済がありません。
無期限契約は、証拠金をベースとするスポット市場を模倣するものであるため。原資産を参考にするインデックス価格と近い水準で取引されます。
とあります。
スポット市場とは、現物取引をする市場で、インデックス価格とは、(参考にするための)現物の価格です。
つまり、無期限契約とは、BitMEXにおける、ビットコインの現物価格と連動した証拠金取引、ビットコインfxのことです。
BitMEXの手数料 資金調達、資金調達率とは?
続いて、BitMEXでポジションを持っているを持っているときに発生する手数料である、資金調達について解説していきます。
資金調達とは? なぜ必要?
資金調達とは、BitMEXが他の取引所を参考にして定めたビットコイン現物価格と無期限契約のビットコインの価格に差が出たときに発生する手数料です。
ちなみに、現物価格はBXBT、無期限契約(ビットコインFX)の価格はXBT/USDを参照しています。
BXBTはBitMEXで使われている他の取引所のビットコインの現物価格を基にしたインデックス価格(現物価格)、XBTはここでは他の取引所でいうBTCのことと考えてもらって大丈夫です。
基本的に、XBT/USDのほうがBXBTより価格が高い場合は、XBT/USDの価格を下げるために、ロングが手数料を支払い、ショートが手数料を受け取ります。
XBT/USDのほうがBXBTより価格が低い場合は、その逆です。
無期限契約はビットコイン現物の値段と参考にした市場ではありますが、実際にビットコインの受け渡しをしているわけではありません。そのため、何もしなければビットコインのチャートと全くの別物になってしまう可能性があります。それを防ぐために、資金調達という手数料を使い、ロングとショートのバランスを現物(BXBT)に近づけています。
資金調達率とは?
資金調達率とは、どれくらいの資金調達をされるか(どのくらいの手数料が取られるかまたは受け取るか)の比率のことで、BitMEXのトップページの左下の契約の詳細で確認できます。
資金調達率は、-0.375~0.375%の間の値です。
資金調達率が0より大きいときは、ロングが手数料を払い、ショートが受け取ります。
逆に、0より小さいときは、ロングが手数料を受け取り、ショートが払います。
資金調達はいつにどのくらい払う、もらえる?
資金調達は、日本時間の5、13,21時の8時間おきにポジションを持っていると発生します。
例えば、8時に10XBTロングし、13時の資金調達率が0.15%だったとします。その後、14時に全額決済したとき、10×0.0015=0.015XBTの手数料を支払います。
これは、10XBT=100万円とすると1万5千円に相当します。
また、8時にポジションを持ち、12時に決済した場合は、手数料は発生しません。
資金調達で儲けることはできるの?
結論から言うと資金調達の手数料で儲けることは難しいです。
確かに資金調達率がプラスの時にショート、マイナスの時にロングを持てば、手数料を受け取ることはできます。しかし、資金調達率がプラスでショートを持ったはいいものの価格があがり、トータルでは損ということもあり得るからです。
そこで、資金調達率をトレードに活用するにはインジケーターの一つとして利用するのがおすすめです。
例えば、次の資金決済率がプラスであるならば、資金調達が行われる前にロングポジションが決済されたり、新規ショートポジションが増えることで、価格が下がる可能性が高いというように利用できます。特に、資金決済率が高いとき(0.25%以上のときなど)は支払う手数料が増えるためその傾向が大きくなります。
資金決済率がマイナスの時も同様です。
まとめ
BitMEXの手数料、資金調達、資金調達率について解説していきました。
資金調達の仕組みについて理解することで、無駄な手数料を払わずに済んだり、逆に手数料を受け取ったり、相場を予想できたりします。
しっかりと理解して使いこなしていきましょう。