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2018年4月から大手国内取引所のGMOコインが貸仮想通貨サービス(レンディング)を開始し、最近では貸仮想通貨サービスへの注目が高まっています。
今回は貸仮想通貨サービスとは何なのか、メリットとリスク・デメリット、国内で貸仮想通貨サービスを利用することのできる取引所について解説していきます!
貸仮想通貨とは?
貸仮想通貨サービスは、自分が保有している仮想通貨を仮想通貨取引所に対して貸し出すことによって、仮想通貨の貸出数量に応じた利子を受け取る事ができる、というサービスです。
「レンディング」とも呼ばれています。
利率は仮想通貨取引所によって異なりますが、年利3〜5%に設置されている取引所が多いようです。
貸出期間も2週間という短期間の契約から、1年契約まで様々なものが存在します。
例えば10BTCを90日満期、5%の利率で貸し出したとすると、
が、満期に貸出通貨が返済される際に使用料(利子)として支払われます。
応募者数が募集上限を超えた場合、抽選が行われる事があります。
また、貸仮想通貨サービスを利用している間は、貸し付けている仮想通貨の売買を行うことはできません。
貸仮想通貨のメリット
他の金融商品に比べて利率が非常に高い
家賃二年更新の時の為に毎月5000円だけ信用金庫に預けてたが、来月から仮想通貨で貸仮想通貨やってみようと思う。年利5%でかいわ。。
預けっぱなしになるリスクはあるが、基本ガチホだし価値があがったら複利が大きい。#仮想通貨 #暗号通貨— ぎゃんぶらぁごごてぃ (@reito_0130) 2017年8月9日
貸仮想通貨(レンディング)サービスでは、多くの場合、年利が3〜5%に設定されています。
この利率は他の金融商品に比べて圧倒的な高さです。
例えば、定期預金は年利0.001%程度、貸株の場合でも、通常年利は0.1〜1%程度と言われています。
このように他の金融商品と比較して考えると、貸仮想通貨の利率が非常に高い事がわかりますよね。
特に長期ホールドでトレードをしている人にとっては、放置しているよりも貸出をした方が利子を貰える分、お得になるといえます。
貸仮想通貨のリスクとデメリット
貸仮想通貨サービス(レンディング)の年利の高いことは魅力的ですが、裏を返せばリスク・デメリットが年利に見合う分存在する、ということです。
マイナス面もしっかりと理解した上で仮想通貨サービスを利用するようにしましょう。
貸出期間中はすぐに売買ができない
CC(コインチェック)の貸仮想通貨試しに預けてみたが、頻繁に動かすつもりのない長期投資家にとってはイイ仕組みだと思います。
ただ、長期投資ではなく短期中期のトレードをメインとしている方にはみみっちいと思ってしまいますね。動かせないというのはそれだけで十分リスクになりえます。— ぎゃんぶらぁごごてぃ (@reito_0130) 2017年8月26日
貸出開始時期から満期終了までは、原則的に、貸し出している仮想通貨を売買することができません。
そのため、もし仮想通貨の価格が急激に下落した場合でもすぐに売却することができないため、大きな損失を出す可能性があります。
また、中途解約をすることは可能ですが、手数料がかかる上に、解約の申し込みから実行までは数日間かかってしまうため、迅速な損切りができません。
満期までの契約期間が長ければ長いほど大幅な価格変動のリスクは上がります。
契約期間を短くすると、リスクは減りますが、利率も減少します。
各国政府の仮想通貨に対する方針変更などがあるたびに大きく価格が変動している現状、すぐに売買ができないのは大きな懸念材料となりますよね。
仮想通貨が手元に返ってこないリスク
貸仮想通貨サービスを利用する場合、保有している通貨を自分のウォレットではなく、仮想通貨取引所で保管されることになります。
無担保契約となるため、もし取引所が倒産したり、ハッキング被害に遭った場合、保有している仮想通貨が手元に戻ってこない可能性があります。
預金保険の対象とならない
銀行などの一般金融機関に預金をしている場合、預金保険が適用され、仮に金融機関が破綻した際でも合算して元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
しかし、貸仮想通貨では、預け入れている仮想通貨が預金保険の対象となりません。
少額での取引ができない
GMOコインの貸仮想通貨は年5%
最低申込数量なかなかのハードル・・・。 https://t.co/o8NA2c2Tin— DEG (@DEG_2020) 2018年5月11日
貸仮想通貨の最小単位100,000XRPとは・・・手も足もでないわ? https://t.co/IfrVTPY16E
— じんろく?リップル (@Jinroku1001m) 2018年5月9日
取引所によって最小取引量は異なりますが、BTCの場合、10万円に満たない元手で貸仮想通貨サービスを利用することのできる国内仮想通貨取引所は現段階では存在しません。
そのため、少額で取引を行っている方や、まずは少ない額からチャレンジしたい、と考えている方にはハードルが高いかもしれません。
貸仮想通貨のサービスを提供している取引所
現在、貸仮想通貨サービスを提供している国内取引所はGMOコイン、bitbank(ビットバンク)、coincheck(コインチェック)の3社です。
ただし、coincheckは2018年5月現在、一時的に新規ユーザーの登録を制限しています。
今回はGMOコインとbitbankの貸仮想通貨(レンディング)サービスを比較してみました。
bitbank | GMOコイン | |
サービス名 | 仮想通貨を貸して増やす | 貸仮想通貨 |
対応通貨 | BTC | BTC, ETH, BCH, LTC, XRP |
期間 | 1年間 | 90〜150日 |
年利 | 3〜5%(数量に応じる) | 5% |
最小数量 | 1BTC | ビットコイン: 10BTC
イーサリアム: 100ETH ビットコインキャッシュ: 50BCH ライトコイン: 300LTC リップル: 100,000 XRP |
中途解約手数料 | 5% | 5% |
bitbankは現段階ではBTCのみの取り扱いですが、順次アルトコインの取り扱いを行っていくようです。
GMOコインはアルトコイン4種(ETH, BCH, LTC, XRP)の取り扱いを2018年5月から開始しました。
また、bitbankの場合、BTCの最小取引量は1BTC、GMOコインの場合は10BTC単位の貸出となります。
貸仮想通貨(レンディング)まとめ
いかがでしたか?
まだまだ日本国内では一般的ではない貸仮想通貨サービスですが、仮想通貨取引がさらに浸透していくにつれて、貸仮想通貨サービスも広まっていくのではないのでしょうか。
大口の取引者だけでなく、一般の方も気軽に利用できるよう、最小取引数量が今後引き下げられていくことを期待したいですね。
リスク・デメリットもあることをしっかりと理解した上で挑戦してみてはいかがでしょうか。