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先日、地元のメディアが韓国の大手保険企業Hanwhaが仮想通貨取引の際のハッキングによって生じた損害を補償するための保険を導入する、と報じました。
現状の課題
現在存在するサイバー保険がカバーしている部分は個人情報の漏洩に対する補償が主となっており、ハッキングによる損害を補償する保険はありませんでした。
ハッキングによる損害を補償する保険を求める声が急激に上がったのは今年の6月です。まだ記憶も新しいですが、韓国の仮想通貨取引所であるCoinrailとBithumbにて立て続けにハッキング事件が起きました。最初にCoinrailにて4.000万ドル(約44億円)相当のトークンがハッカーによって盗まれました。盗まれたトークンの中にはPundi XのトークンNXPSやAston XのトークンATC、NEPRなど数種類のERC20型トークンが含まれていました。
そしてその10日後にBithumbでも総額350億ウォン(約35億円)相当の仮想通貨がハッキング被害にあいました。Bithumbは昨年にもハッキング被害にあっており、その時は個人情報が流出しました。このように韓国では相次いでハッキング事件が起きているのが現状で、ハッキングによる損害を補償する保険に対する需要が韓国国内で増大し続けています。
そこで韓国の保険会社Hanwhaが国民のニーズにこたえるために新しいタイプの保険を導入しようとしています。
どんな保険なのか
端的に言うと、まだ詳細の情報は分かりませんがハッキングによる損害を補償するための保険です。
現在Hanwhaはそれぞれの取引所と保険のための交渉を進めていると公表しています。その点に関して、Hanwha側は以下の様に述べています。
「もし保険金が十分でなかったり、保険料が高すぎたりしたら取引所はこの保険を取り入れたがらないだろう。ただHanwha側としても取引所との連携は信頼や安全面での問題に関わってくるので、あまり信頼性の低い取引所は受け入れたくない」
まとめ
現在保険会社Hanwhaとそれぞれの取引所の間での交渉が水面下で行われていますが、ハッキングに対応した保険に対する需要は上昇する一方です。この保険があるかないかによって利用者の心情は大きく変わると思うので、今後どの取引所がこの保険を採用するのか注目が集まります。
参考サイト
“https://news.bitcoin.com/korean-insurer-crypto-exchanges-insurance-hacking-damages/”