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先月の掲載の記事「テレグラム(Telegram)が一般向けICOを中止?」では、「テレグラムがプライベートセールだけで十分な資金が調達できるとしたら、一般向けICOを中止する可能性がある」とお伝えしました。
今月のウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、テレグラムは17億ドルの資金を調達した上で、厳しい規制などを理由としてパブリックセールを中止することを決定したということです。
十分な資金調達と厳しい規制の為、パブリックセールを中止
人気メッセージングアプリのテレグラムがICOの拡大計画を中止しました。
パブリックセール中止の理由としては、発行前にトークンを販売するプロセスがまだ明らかになっていないことでより厳しい規制を受ける可能性があるということが考えられます。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、現在の規制環境から見てテレグラム社がSECなどの組織から監査を受ける可能性があるということです。
テレグラムはThe Independentからのコメントの要求にまだ応答していません。
3月にSECは不正行為者が急速に業界への関心を高めようとしていたことを懸念して、ICOを通じて資金を調達することに関与する十数社以上の企業に対する調査を開始しました。
2017年にはICOを通して60億ドル以上の資金が調達され、また、4年前に最初のICOが発行されて以降現在までに約120億ドルが調達されています。
そのうち約20億ドルは、ICOを支持する小口個人投資家から調達されました。
アナリスト達は、一部のベンチャー企業の信用性を疑っています。また、最近の調査によると、80%以上のICOが不正であることが示唆されています。
テレグラムのTONの改善
今年初めに発表された仮想通貨TONを説明するホワイトペーパーでは、ビットコインなどの他の主要な仮想通貨の限界を克服するための方法が紹介されています。
また、ホワイトペーパーでは、「今日まで、合意を得た通貨でマスマーケットにアピールし、大量に採用されたものはない」と述べられています。
既存のブロックチェーンのテクノロジに基づいて、テレグラムのトークンであるTONは取引時間と手数料を改善します。また、2億人のテレグラムのユーザーがTONを使って支払いを行うことができます。
テレグラムは、暗号化された分散型データ・ストレージに関する専門知識を生かし、高速かつ本質的にスケーラブルなマルチブロックチェーンの構造であるTONを作ることができます。
まとめ
史上最大のICOになると期待されていたテレグラムがICOを中止した為、市場の失望は想像に難くありません。
テレグラムは十分な資金を調達できたことが理由だとしてICOを中止しましたが、規制が厳しくなりロシア政府から禁止措置を受けたことが中止の本当の理由だと考える人もいます。
テレグラムのICOの今後の展開にますます注目です。
参考サイト:
https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/news/telegram-ico-cryptocurrency-bitcoin-ton-a8334551.html