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ビットコイン急上昇、8800ドル到達で年初来高値更新
日本時間5月27日早朝、ビットコイン価格が再び急上昇を始めました。
それまで8000ドル付近で推移していたビットコインは、午前4時過ぎから1時間ほどで8%以上上昇して8600ドルに到達しました。
午前10時頃には8800ドルを超えており、年初来の高値更新となりました。
最初の高騰のタイミングは、欧米諸国ではまだ日曜日の時間帯でした。
今回の高騰の明確な原因は未だ明らかになっていませんが、アジア人投資家がこの高騰を受けて今後どのような動きをするのかに大きな注目が集まっています。
2017年12月の史上最高値が射程圏内に入るのも、まもなくかもしれません。
「2019年仮想通貨高騰は中身のない値上がり」株アナリストは慎重な見解
ビットコインを始めとする仮想通貨の高騰をポジティブに捉える見方も多い一方で、慎重な見解を示す専門家もいます。
26日、イギリスの株アナリスト、ケビン・ゴッドボールド氏がYahoo! Finaceの寄稿文の中で、今年のビットコインの高騰を「デッド・キャット・バウンス」と形容しました。
「デッド・キャット・バウンス」とは、死んだ猫でも落とせば跳ね返るということから、長期的な下落トレンドの中にある株でも、少しばかりの反発はあるものだという意味です。
つまりゴッドホールド氏は、今回のビットコインの価格上昇を中身のない値上がりだとし、本質的なものとして見ていません。
さらに、ビットコインにはファンダメンタル分析で価格を予想するツールに乏しいと指摘し、できるのは投機家の心理を予測だけだとしています。
今回のビットコインの価格上昇のメカニズムも、一度小さな価格上昇が起こる→もうビットコインは下げ止まりを経たと考える投機家の「もっと上がるかもしれない」という予測を誘発→買いが増える→価格上昇が起こるというプロセスの繰り返しで起こっただけで、ビットコイン自体は何も変わっていないと主張しています。
本質的な変化や価値の向上が見られない価格上昇であるが故に「デッド・キャット・バウンス」であるとする考えです。
今の価格上昇トレンドはいつかは終わるという認識と、仮想通貨自体の価値は上がっているのかという観点も忘れないでおきたいですね。
仮想通貨ビットコインキャッシュ、二重支払いが起きていた可能性
24日、仮想通貨取引所のビットメックスが、ビットコインキャッシュの15日に行われたハードフォークで、同じ仮想通貨を二重で支払い処理してしまう二重支払いが発生したと発表しました。
二重支払いが起きた最初の原因はソフトウェアのバグでした。
ユーザーによって送信された取引はまず、取引を仮の状態でストックするためのメモリープールというところに、認証通過後に保管されます。
その後、取引ブロックが生成され、マイナーによるコンセンサス認証があります。
本来は、メモリープールに入るための認証条件の方がマイナーによるコンセンサス認証の条件よりも厳しく設定されており、不正なトランザクションは最初の段階で弾かれる仕組みになっています。
しかし、ビットコインキャッシュの重要なソフトウェア、BitcoinABCでは、最初のメモリープールの認証条件の方が緩く設定されていました。
これに気付いた悪質なユーザーが、ハードフォークが起こった途端に二重支払いのトランザクションを送信しました。
このトランザクションはメモリープールに入り、ブロックとして新旧両方のチェーンで生成されてしまいました。
結果、コンセンサス認証時に混乱が生じて二重支払いトランザクションを無効にできなかったということです。
取引を巻き戻す間、約2293BCHが二重支払いされてしまいましたが、唯一の被害者は最初のハッカーだけであった可能性が高いようです。