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中国の決済プラットフォーム大手のAlipayは過去数ヶ月にわたって、デジタル人民元に関連する多くの特許を取得しており、その詳細を徐々に明らかにしています。
Interchain Pluseのレポートによると、Alipayはデジタル人民元の主要な機能の部分で大きな役割を果たすと見られています。
最初の特許は2月21日に公開されており、Alipayが通貨発行においてサードパーティの管理エージェントとして関わることが伺えます。
これによってAlipayは商業銀行と同等の立場となると見られています。
最も重要な点は、ブロックチェーン技術そのものに依存することなく、ブロックチェーン基盤デジタル通貨を追跡可能にする機能です。
トランザクションは、各指示の実行優先順位とともに、それぞれの当事者に指示の実行が分割されます。
それぞれの指示は分類・保存され、順番に実行されます。
保存された指示のリストを遡ることでトランザクションの追跡が可能になるとのことです。
疑わしい口座の監視・制限
Alipayはデジタル通貨の口座を管理するための特許も取得しています。
管理エージェンシーでインストールされたコントロールデバイスを、規制当局が提供します。
これにより、管理者は疑わしい口座を制限することが可能で、該当する口座のブロックや資金の凍結を実行することも可能になるとのことです。
データによるデジタルウォレットの管理
2月28日に発行された特許は、いくつかの異なるタイプのデジタル通貨ウォレットについてのもので、それぞれが異なるサービスを提供し、どのタイプのサービスをユーザーが使っているかを識別することで特定が可能とのことです。
この方法は、ユーザーの”行動データ”や提供された”個人データ”によって実証されるとのことです。
行動データは取引の頻度や額、場所などのデータを指します。
中国国民の行動はすでに人民銀行の外でも日々の様子が監視されており、特定の特権や自由を許可する”social score”が作成されています。
この行動データもユーザーのウォレットタイプに反映されるかどうかは、現段階では明らかにされていません。
個人データは、IDカードは携帯電番号、指紋や歯形、DNAなどの生体認証データが含まれます。
中国は着々とデジタル人民元の発行計画を進めているようです。
米国でも、新型コロナウィルスの経済対策の一環として、デジタル通貨の導入が議会に提案され、議論されています。