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大手仮想通貨取引所バイナンスが、大手仮想通貨データサイトCoinMarketCap(CMC)を買収したことを発表しました。
買収額は、一部では4億ドルとも報道されていますが、具体的には明らかにされていません。
バイナンスのCEOであるCZ氏によると、買収の交渉は2、3ヶ月に及んだと言います。
CMCは、買収後も独立した事業として運営するとしています。
CMCの中立性の維持に注目
今回の買収で注目されているのは、データ提供サイトとしてのCMCの中立性が維持されるのかという点です。
最大手取引所のバイナンスがベンチマークであるCMCを買収することに対して、業界内の一部からはCMCの公平性や中立性に影響するのではとの懸念が指摘されています。
CMCは買収の発表直後に、中立性を維持する今後の運営方針を強調しています。
バイナンスの発表では、最も信頼性の高いブランド力を持つ両社が融合することで、仮想通貨市場により重要な発展の機会を作ることができるとしています。
CMCは、バイナンスの専門的なリソースやスケールの恩恵を受けるとともに、引き続き最も正確で信頼度の高いデータをリアルタイムで提供していくとのことです。
バイナンスのCZ氏は次のように述べています。
「我々は、仮想通貨業界のさらなる成長を促し、透明性を高めるといったビジョンを共有している。」
買収後、CMCの創業者であるブランドン・チェズ氏はCEOを退任し現在のCSOであるキャーリン・チャン氏が暫定的にCEOに就任するとのことです。
バイナンスによる買収前のCMCは、資金面での苦戦が報じられていました。
昨年10月の時点では、CEOのチャン氏は買収による資金調達の予定はないと述べていましたが、その後方針を転換したと見られます。
バイナンスは現時点で、CMCに関する新たな事業計画は立てていないとしていますが、従来の広告モデルからサブスクリプションモデル(一部有料コンテンツ)に転換する可能性も示唆されています。