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マルタを拠点とする大手仮想通貨取引所バイナンスは、中国の首都北京に新オフィスを開設する計画を明らかにしました。
バイナンスはすでに上海にオフィスを立ち上げています。
今後は上海と北京の2つの拠点からサービスを拡大していくことになります。
北京新オフィスの立ち上げ時期や具体的な場所はまだ明らかにされていません。
中国当局とバイナンスの関係の親密化
最近、中国当局とバイナンスの関係は温和になりつつあるようです。
バイナンスはこの夏、中国におけるデジタル法定通貨の計画についてのレポートを公開しています。
CEOのCZ氏は、今週ツイッターで「中国の中央銀行は、仮想通貨業界に対してポジティブな影響を与えている。」と述べています。
ちょうど1年前には、中国の検閲による不正なアクセスを防御するシステムによってバイナンスのウェブサイトへのアクセスがブロックされました。
この1年で中国との関係がいかに激変したかが伺えます。
中国でのP2P取引開始、ステーブルコインプロジェクトの推進
CZ氏は、直近のAMAセッションで最近開始した中国ユーザー向けのP2Pサービスの状況について出来高を公開し、「1日あたり2〜300ドルの出来高に拡大している」と好調ぶりを評価した上で、中国市場に対する手応えを感じていることを明らかにしました。
バイナンスは最近、独自のステーブルコインのプロジェクト「Venus」を、複数の地方政府と協力して進めているとのことです。
バイナンスの共同設立社であるYi He氏は、次のように述べています。
「我々はこのようなプロジェクトが、安定的に持続可能な発展をするために、政府が仮想通貨業界を管理監督する手助けをしていきたい。」
これらの動きは先週の習近平主席のブロックチェーンを推進する発言を受けて、さらに加速したものと見られ、今後バイナンスがさらに中国での展開を活発化させることが予想されます。
また、中国政府の仮想通貨に対する姿勢が軟化することに期待する声も聞かれます。