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仮想通貨取引所最大手のバイナンスは10日、シンガポールで仮想通貨と法定通貨の取引所を正式に始動したと発表しました。
ユーザー数、取引高ともに順調に増加傾向
シンガポールのバイナンスユーザーは、FAST(FAST and Secure Transfers electronic funds transfer system)という送金システムを通じてシンガポールドル(SGD)での仮想通貨の購入・売却が可能になるとのことです。
今回の始動に際して、バイナンスはVertex Ventures ChinaとVertex Ventures Southeast Asia and India と提携し、2ヶ月間の共同運営を行なってきたとのことです。
バイナンスによると、今年4月のソフトローンチ以来、ユーザーは毎週20%増加し、日足の取引高も増加傾向にあるとのことです。
仮想通貨に寛容な法規制
バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao氏は、シンガポール政府は、仮想通貨に対して友好的な規制を実施しており、継続的に金融業界の刷新に対しては歓迎する姿勢であると楽観的な見方を示しています。
Zhao氏は次のように述べています。
「シンガポール政府は仮想通貨に対して深い理解を示している。また、金融業界の刷新に対してとてもオープンな姿勢を持っている。
我々は、シンガポールのこれまでの取り組みから、次の金融革命を先進する都市になると強く確信している。」
最近、シンガポール政府は仮想通貨業界やブロックチェーン業界の成長を促進すべく、より寛容な政策へと動き始めているようです。
仮想通貨に有利な課税措置を検討
例えば、今週初めには、シンガポールの税務当局はデジタルトークンの課税に関する草案を公表し、ビットコインやイーサリアム、ライトコインなどの主要仮想通貨に対する2重課税を免除することを明記しました。
このような課税改革は、主要な仮想通貨に対する消費税の免除は仮想通貨の利用や、その仲介となる取引所に対する障壁を取り除くことに貢献します。
この法案が年末までに可決されれば、デジタル資産での決済の手続きは劇的にシンプルになるとのことです。
相次ぐ仮想通貨関連企業の参入
このような、仮想通貨業界に対する寛容な規制方針により、過去2年間でシンガポールへの仮想通貨やブロックチェーン関連企業の参入が急増しています。
バイナンスは今後も多彩な世界の市場への進出を目指すと同時に、その地域ごとに信頼できるパートナーとの連携を図ることで、ユーザーにとって安全な取引環境の提供を保証していくとしています。