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ビットコインの価格は9日未明に6099ドルに達しました。
これはビットスタンプのデータによると11月14日以来の高値であるとのことです。
上昇している仮想通貨のシェアは投資家が強気傾向にあることを表していることから、最近のビットコインの上昇トレンドは継続可能であるように伺われます。
ビットコインのシェアは仮想通貨市場全体の時価総額と同様に上昇傾向にあり、コインマーケットキャップによると8ヶ月ぶりの57.14%までシェアを上げています。
長期目線でのビットコイン買い増加
ビットコインのシェアの拡大は、ビットコインの需要が他のアルトコインの需要を上回っていることを意味します。
つまり投資家は、アルトコイン購入のため(ほとんどの場合は法定通貨では購入できない)の資金のためだけでなく、長期保有の目的でビットコインを買っているのです。
ビットコインとアルトコインのデカップリング
ビットコインの価格上昇は4月1日の4000ドルの安値から始まり、その後上昇を続けシェア50%から現在の57.14%まで拡大しています。
これは投資家が、アルトコインとビットコインをデカップリング(分離)して売り買いしていることを本質的に指し示しています。
その証拠として、ビットコインの取引シェアは、リップル、カルダノ、トロン、ダッシュ、NEO、Zcashといった主要なアルトコインを上回っており、その他の仮想通貨は今週年初来安値を記録しています。
シェア拡大が新たな強気相場の幕開けとなるか
このシェアの優勢が今後も維持される場合、直近の上昇は投機的なバブルという見方をされる可能性もあります。
つまり、投資家が迅速に利益を確定するために資金をビットコインから安いアルトコインに回す可能性があるということです。
下のチャートで見られるように、こういった場合、価格上昇は短命に終わることがよくあります。
2018年、ビットコインは3月初旬に6500ドル付近の安値から4月初旬までに10000ドルまで上昇しました。
この同時期のビットコインのシェアは、45%から35%に減少しています。
この分離のために価格にうまく反映されずに結局6月末には5800ドルまで下落しています。
別の上昇が2018年にも見られましたが、この時もシェアの上昇が伴わずに限定的な上昇に終わりました。
ビットコイン高騰の始まりにはたいていの場合、ビットコインシェアの拡大が見られます。
例えば2017年の後半にシェアが38%から66.5%に上昇した際には価格は1700ドルから20000ドルまで上昇しています。
結果として、最近のシェアの拡大は新たな上昇相場の兆しと考えることができるかもしれません。
多くのテクニカル調査でも直近の数週間の動向分析から同様の見解が示されています。
つまりビットコインは、昨年11月の高値である6544ドル付近まで上昇を続ける可能性があります。
しかし、6055ドルから6100ドルのレジスタンスバンドを超えることが難しい場合は、一時的に下落する可能性もあります。
デイリーチャートで見るビットコインの近況
上のチャートが示すように、ビットコインは今週水曜日に2018年6月の安値5780ドルを上抜け、翌日から新たな上昇トレンドを形成し6000ドルに到達しました。
ビットコイン現在、6055ドルから6100ドルのレジスタンスラインでもみ合っている状況です。
2018年9月から10月のレンジ際には数日間は下落しています。
レンジを抜け6500ドルのドアを開けてブレイクすれば、さらに堅調な上昇相場を形成するかもしれません。
しかし、レジスタンスゾーンを抜けられなければ買われすぎの見方から、10日移動平均線の5633ドルまで再び下落する可能性もあります。
もし、30日移動平均線の5365ドルを下回ることになれば上昇相場はさらに弱まることになります。
しかし、このところ移動平均線は3月から継続的に下落をはねのけているので、再び堅調な動きを取り戻すことができるかもしれません。