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中国人民銀行が独自デジタル通貨の開発を急いでいるとのことです。
FacebookのLibraに対抗するデジタル通貨の出現となるのでしょうか。
Libraの普及による国際経済への影響を懸念
先週月曜日に北大学のデジタル経済研究所で開かれたイベントで、中国人民銀行の調査部門の所長であるWang Xin氏は、次のように述べました。
「Libraは国際的に広く使われる決済手段となり、金融政策や経済の安定性や国際金融システムに大きな影響をもたらすだろう。」
中国人民銀行は、このリスクに対して強い懸念を抱いており、ここ数年間計画中であった独自通貨の開発に踏み切ったとのことです。
米国への対抗意識
FacebookのLibraは6月中旬にプロジェクトを公開し、法定通貨と政府の債権のバスケットに連動するステーブルコインのようなものになることが明らかにされました。
もしLibraが米ドルと密接に連動する形になれば、法定通貨は「USドルを中枢とするデジタル通貨」と肩を並べることになります。
Wang氏は、次のように指摘しています。
「本質的なボスはどちらかになる。それはUSドルであり、アメリカということになる。
もし、そうなれば、経済政策、金融政策そして国際政策へと一連の影響を与える結果となる。」
FacebookのLibraは中国のデジタル金融の優位性を脅かすものとして、中国政府は警戒感を強めているようです。
中国人民銀行は中央銀行のデジタル通貨発行に市場機関とともに取り組んできたとのことですが、完成までの道のりはまだ長いとのことです。