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先週3月29日にコインベースのブログでコインベース・カストディ(Coinbase Custody)の新サービスについて発表がありました。
テゾス(Tezos)ステーキングサービスとは?
取引所のコインベースとは独立しているカストディ専門のサービスを提供するコインベース・カストディは、これまでに約60の機関投資家から投資された6億ドルほどの暗号資産を保管しています。
同社は、機関投資家に向けて、テゾスを保有すると年間で現在のXTZのレートに対して約7~8%のリターンとなるカストディサポートを打ち出しました。これを、PoSの世界ではステーキングと呼ぶそうです。
テゾスのPoSにステーキングすると、コインベース・カストディはこれによりPoSの世界でのブロック生成を担当するノード、承認者(Tezosでは承認作業をbakingとよぶ為bakerベーカーと呼ばれる)となります。
それには、最低10,000XTZをステークする必要があるということです。
イメージとしては、コインベース・カストディがベーカーになる為に、大口株主が出資するのとよく似ています。
ちなみに、コインベースではTezos(XTZ)の取引は行われておりませんが、今回の発表を受けてこの週末、時価総額で18位のXTZは一時40%の価格上昇となり、最高で$1.9に達しましたが、現在は$0.98辺りで推移しています。
現在このサービスは、ウォール街や一部の高資本を有する機関投資家向けですが、この価格上昇の反響からは、メインストリームである個人投資家マーケットで、XTZの将来性が大いに期待されていることが伺えます。
つまり、コインベースでの個人投資家のトレード開始への期待が大きいのですね。
Tezosは、初めから委託された資金を保護するという設計になっている
ブロックチェーン上のトランザクションの承認方法(アーキテクチャ)についてはPoWからPoSへ移行する流れと、DPoSへの動きがあります。
そんな中、コインベース・カストディは数か月にわたる調査の結果、テゾス(Tezos)を選んだと言います。
Tezosが、初めから委託された資金を保護するという設計になっていることが一番の選定理由ということです。
ビットコインのような非DPoSアーキテクチャでは、リスクに晒されることが大きいが、オフラインで隔離されたコールドストレージに保管できるということが、カストディとしての使命とも合致しているということでしょう。
カストディサービス提供の過去7年間で実績あるセキュリティとインフラをテゾス(Tezos)の為に標準適用とするべく、独自のノードとバリデータ(検証ソフト)を実行すると述べています。
既にMakerとも協議を重ねており、非集権的統治(decentralized governance)について熱い情熱を燃やしているコインベース・カストディが、信頼できるセキュリティで暗号資産を保護できるという実績を積むことで、マーケット全体への信頼が高まり、個々のコイン価格も確立されていくことに繋がるのでしょう。
今後のマーケット展開と価格変動に期待が持てます。