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ロンドンに本拠地を置くElliptic(エリプティック)は、暗号追跡の為に2億3000万ドル(約243億8000万円)を集めてコミュニティで注目を集めています。
今回の資金調達は、日本のSBIホールディングによって率いられるシリーズBラウンドです。
ブロックチェーンおよび暗号通貨の開発ではアジアが中心地として浮上しているなかで、エリプティックは拠点をアジアに広げようとしています。
この資金で、Facebookリブラ、LINEのトークンエコノミー構想Linkや中央銀行のデジタル通貨をサポートする製品開発を促進するため、まもなくシンガポールと日本にオフィスを開設します。
@elliptic is thrilled to announce our $23 million #SeriesB led by @SBIGroup. Big thanks to our customers and partners who helped get us here today! #Crypto assets are the future of #finance. Read full press release below! https://t.co/iJR9wZut66
— elliptic (@elliptic) September 4, 2019
(出典 https://twitter.com/elliptic/status/1169085622209908736)
Elliptic(エリプティック)とは
バイナンスやサークルおよび銀行などの世界規模の暗号通貨プラットフォーム向けにブロックチェーン解析ツールを販売するいわゆるフォレンジック会社です。
ハッキングなどが起きるとビットコインのデジタル台帳での犯罪行為を調査し、トランザクションを監視して行方を追跡するツールです。
(フォレンジックforesic:法医学、科学捜査などを意味する語)
現在、エリプティックの一連のサービスは、暗号関連の金融犯罪とリスクの問題に効果的に対処し、世界的レベルでかなりの数の暗号関連企業によって利用されています。
これらの企業は、脱税、テロ資金、マネーロンダリングおよびその他デジタル資産に関連する違法行為を防ぐために暗号取引のスクリーニングをエリプティックに依存しています。
また、アジアを拠点とするクライアントからの収益は過去2年間で11倍に増加しています。
追跡サービスを導入する金融機関
金融機関が暗号商品を展開するにあたり追跡サービスを提供できれば金融業界全体にとっても安心と信頼を与える助けとなる、と考えているようです。
また、Facebookの暗号通貨リブラは、開発当初からあらゆる間違った理由で報道され続けていますが、やがて実現するであろうその通貨の活動を追跡することはクリプト市場にとってもメリットが多くなると見ています。
特に、FATF(金融活動タスクフォース)が暗号通貨の規制フレームを作り続けているため、コンプライアンスを意識した需要は増え、エプリティックのサービスは今後もより重要になると期待しています。
今回のSBIとのパートナーシップによって、名だたる金融機関がエリプティック社のモニタリングシステムを使うようになると、追跡やセキュリティに自信が持てるようになる事から、暗号化した銀行システムにも信頼が得られ、それが金融機関にとってメリットになるでしょう。