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Facebookが暗号通貨を開発しているニュースが世界を駆け抜けて早1か月ほどですが、明日の米国上院議会での公聴会に注目が集まっています。
米国議員やトランプ大統領からの懸念の高まりを受けて、リブラはドル、ユーロや円などの主債券(ソブリン)と競合することはない、とFacebook幹部は述べています。
リブラを支える準備通貨とは
いわゆるリブラ・リサーブと言われる準備通貨は、
「それぞれの政府の金融政策、それぞれの政府が今後も引き続き管理する金融政策、の対象となる」とマーカス氏は証言に付け加え、上院銀行委員会の公聴会に備えました。
ジュネーブに拠点を置き、米ドルと英国ポンドによって支えられることになる、28社から成るリブラコンソーシアムは、連邦準備金制度とその他の銀行と協力してそれらの通貨ポリシーを干渉しないようにするだろうと、マーカス氏は証言の中で述べています。
先週の証言で連邦議長のパウエル氏は、リブラの再調査には、その実装を急ぐのではなく、忍耐強く時間をかけて徹底的にする必要があるという見解を明らかにしています。
それに対してマーカス氏は強く同意しており、Facebookとしては、法規制の問題に完全に対処し、適切な承認を受け取るまでデジタル通貨リブラを提供しないつもりであると述べています。
リブラはソーシャルメディア大手のFacebookとしては、有利な新しいマーケットを利用するためには非常に重要なのです。
ノースカロライナ州シャーロットのバンク・オブ・アメリカアナリストのポスト氏も行っていますが、デジタルキャッシュを利用可能なGoogleのAndroidプラットフォームをベースにしたスマホがあれば、銀行口座を持たない発展途上国の人口17億人に、その暗号通貨(リブラ)とCalibraウォレットで、支払い機能を提供できます。
そうは言っても、Facebookが直面している法規制のハードルは一番大きい課題です。周知のとおり、2018年のビットコイン急落の後に暗号通貨全般に対する幅広い懸念があるのです。
いわゆるマイニングと呼ばれる作業で作られる、つまりブロックチェーンとして知られる共有デジタル台帳上で取引の検証をするという暗号通貨は、政府や会社が発行しているものではありません。
つまり、その価値が下がってもユーザーには何のリソースも無いのです。
トランプ政権の財務長官Steven Mnuchin氏にしても、証券取引委員会の委員長であるJay Clayton氏にしても、暗号通貨投資家は自分たちが何を買っているのか、それが金融の安定性を損なう恐れがあるということを理解していないと心配していました。
トランプ氏自身が彼らの懸念を公表することにしました。
「もしFacebookはじめその他の企業が銀行になりたいのなら、新しい銀行憲章を作って、すべての銀行規制の対象にならなくてはならない。米国には実質通貨はひとつだけ存在しており、それは信用性も信頼性もこれまで以上に強まっています。それは、世界のどの国よりもはるかに、最も支配的な通貨なのです。」
トランプ大統領はTwitterで、
「ビットコインや暗号通貨はお金ではないし、その価値は非常に変動しがちで基盤が薄っぺらい。法規制されていない暗号資産は非合法的な行為、たとえばドラッグ取引などの違法行為を許容し兼ねない。」と、アンチ暗号通貨振りを強調しています。
I am not a fan of Bitcoin and other Cryptocurrencies, which are not money, and whose value is highly volatile and based on thin air. Unregulated Crypto Assets can facilitate unlawful behavior, including drug trade and other illegal activity….
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) July 12, 2019
Facebookは統制を放棄する
既存のソブリン通貨(君主通貨=政府通貨)とリブラのつながりは恐怖をいくらか和らげるように設計されているようですが、Facebookのユーザー数が世界人口の3分の1を占めていることを考えれば、そのデジタル通貨がわずか一晩で、金融システムに支障をきたすほど大きな影響がある、とパウエル氏は先週述べています。
潜在的な規模が意味するものは、リブラが「最高レベルの期待に応える」こと、と同時に危機に対するリスク管理と、資本準備を必要とする規制だ、とパウエル氏は言います。
「問題は、だれがどのようにいつそれを提供するのかということです。」と彼は付け加え、
連邦準備制度理事会はすでにその問題を評価するワーキンググループを発送したということです。
CEOのマーカスは、世界が混乱している中、公聴会出席前にこう発言しています。
Facebookの全体的な目標は、通信門があるので金融サービスを「民主化」するということではあるが、少々違いがあり、「Facebookは統制を放棄する」と述べています。
懸案のデジタル通貨が導入される頃には、Facebookは最終的にはリブラ協会の非営利団体や大学を含む100の団体のどのメンバーよりも投票券はなくなる、と彼は説明しています。
「すべての決定は民主的にそして透明に行われるでしょう。Facebookはリブラ・ブロックチェーンとその協会の創設を率いはしましたが、完全に独立している組織を統制する立場にはない。」とマーカス氏は述べました。