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米国のトランプ大統領の元経済アドバイザーであるStephen Moore氏が、Facebookの仮想通貨Libraへの支持する姿勢を明らかにしたとのことです。
Moore氏は、2012年米大統領選で、共和党候補者指名争いに出馬したHerman Cain氏と、2016年大統領選でトランプ陣営の経済顧問を務めた経験があるとのことです。
Libraは中央銀行のライバル?
Moore氏は、Yahoo Financeのインタビューで次のように述べています。
「とても興味深い。なぜならLibraは中央銀行にとって、プライベート通貨という新しい競争相になるからだ。」
Moore氏は、Libraの登場により仮想通貨市場のバランスが取れることは、好ましいという見方をしているようです。
特定の大手企業の支配下に置かれることへの批判の声も
一方で、イーサリアムの共同設立者の Joseph Lubin氏は、次のように述べています。
「FacebookのLibraが分散化という羊の皮を着た中央集権の狼である。
多くの人々の信頼を獲得する上でもっとも重要なことは、Libraが28社の大企業という制限されたメンバーの監視下に置かれることではなく、最終的に誰もがネットワークを評価できる、より非許可型の分散型システムに移行することである。」
各国の政府機関も懸念示す
FacebookのLibraは、今や世界中で政府や規制当局の懸念事項となっています。
フランスの経済財務大臣であるBruno Le Maire氏は、次のように主張しています。
「Libraは一部の民間の企業の支配下に置かれるのではなく、国家の主権の統治下に置かれるべきである。G7の中央銀行はFacebookからテロや違法行為の資金調達に転用できないという保証を求めるべきである。」
米国連邦準備銀行のPowell長官も先日、Libraについて、潜在的な利益とリスクの両面を持っているとの見解を示すとともに、市場の健全と安全を維持するために当局が積極的に規制の整備を推進することに大きな期待を寄せるとコメントを出しています。
今月28日、29日に大阪で開催されるG20の首脳会議では、Libraの発表を受けて、仮想通貨規制法について議論されることが予想されます。