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FRB (米国連邦理事会)は、18日FIMC(米国連邦公開市場委員会)で政策金利の0.25%への引き下げを決定しました。
7月に続く利下げとなります。
1年ぶりの誘導目標1%台へ
18日の会合では短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を年2.00〜2.25%から1.75%〜2.00%へ引き下げるとしました。
政策金利が1%台に下がるのは1年ぶりとのことです。
米中貿易戦争のリスクを警戒し、政策金利を下げることで景気悪化を防ぐ狙いと考えられます。
パウエル議長は「景気が減速すれば追加利下げが適切」と主張していますが、会合参加者の中で意見が割れている状況で、年末までに追加緩和に賛成の参加者は過半数に達していないとのことです。
利下げビットコインの追い風にならず
金融緩和が追い風になると考えられていましたが、今回の利下げ発表後のビットコイン市場の反応は限定的なものでした。
発表後、一時的におよそ4000円の上昇を見せましたが、利下げ自体が多くの投資家の間で織り込み済みであったことや、時間帯が深夜だったことなどから影響は限定的にとどまっています。
米経済 堅調続くも不透明感残る
米国経済は拡傾向が11年目に突入し、1850年代以降で過去最長を更新しています。
失業率も3%台後半と低水準で景気の基調は底堅いと考えられています。
FRBは、FOMCの声明で経済と雇用の成長は堅調に継続する可能性が高いとする見通しを示す一方で、不透明感が残ると指摘し、「成長持続のために適切な行動をとる」と強調しています。
トランプ大統領はFRBに対して「政策金利をゼロかそれ以下に下げるべき」と主張し金融緩和を強く求めています。
2020年の大統領選を控え、景気の不透明感を払拭したい狙いと考えられていますが、景気拡大の中での利下げは異例のことであるため、FRBは緩和の影響を最小限にとどめたいと考えているといいます。
今後は先行きの金融政策をめぐって、ホワイトハウスとFRBの間の対立が深まる可能性もあるとのことです。
金融緩和の影響がビットコイン価格にどのように現れるか、動向を見守る必要がありそうです。