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フランス中央銀行の総裁が、仮想通貨資産に関する世界共通の規制枠組みの必要性を呼びかけました。
火曜日にロンドンで開かれたOfficial Monetary andFinancial Forum(OMFIF)のスピーチの中で、フランス中央銀行の総裁であるDenis Beau氏は次のように述べました。
「活動、リスク、ルールについての世界共通認識のもとで、一貫した規制対策が必要である。」
これをさらに確実なものにする方法は、規制の統治体制を標準化することであるとしています。
Libraを否定 CBDCの有効性を強調
Libraに関しては、次のようにコメントしました。
「Facebookが進めているデジタル通貨のプロジェクトは、規制当局を憤慨させるものであり、中央銀行にとっては金融世界の秩序を脅かす存在である。」
Beau氏は、中央銀行が発行するデジタル通貨CBDCとLibraを比較し、CBDCはリスクを抑制するとともに金融市場の安定をもたらし重大なマーケットパワーを獲得することになるだろうと述べました。
Beau氏は、Libraの挑戦に対して直接応答することはなく、むしろ国際的な規制の必要性と、中央銀行が行う予定の独自通貨CBDCの実証実験に対する期待を強調しました。
Beau氏は、テクノロジーに対しては楽観的な見方を示しています。
「金融エコシステムが、高コストで面倒な送金メカニズムに依存している中、分散型台帳技術は現在抱えている多くの問題にとっての解決策として役立つだろう。」
Beau氏は一方で、現在出回っているトークンは、その問題点の解決策にはならないとしています。
仮想通貨は一般的にボラティリティがあまりにも大きく、効率的に送金するためのコストも高いうえに、政府の後ろ立てもないと指摘しています。
「トークンは我々の決済システムにリスクをもたらし、放っておけば勝手に分裂し、価格不安や詐欺の横行を招くことになる。だから中央銀行はCBDCという新しいマネーサプライの方法を提唱している。
CBDCの役割のポテンシャルは考慮に値するものだ。」