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7/14 日本政府 中銀発行のデジタル通貨の利用検討を公式に表明
政府は中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)の検討を公式に掲げることを明らかにしました。
まもなく閣議決定される経済財政運営と改革の基本方針に盛り込む予定とのことです。
日銀は1月に欧州中央銀行(ECB)を中心とする5カ国の中央銀行との共同研究に参加していました。
日本では日銀が財務省が所轄する日銀法に従って銀行券を発行しており、日銀券の種類も財務省が政令で定めているため、CBDCの発行は政府の判断となります。
今後CBDCを利用する際は日銀法の改正が見込まれるため、今回政府が関わる意思を明らかにしたことは、デジタル円発行の実現に向けての大きな前進となります。
今後、政府は技術の基準や発行のタイミングなどについて米欧と本格的な協議に乗り出すとのことです。
7/15 中国人民元 テンセント出資のフードデリバリープラットフォームで試験運用
中国人民銀行は、テンセントが20%の株式を保有する世界最大級のフードデリバリープラットフォーム「美団点評」と共同でデジタル人民元の試験運用を進めているとのことです。
美団点評は、約4億人のアクティブユーザーを有する世界最大級のフードデリバリバリープラットフォームを運営し、2019年の売上高は前年比約50%増の約140億ドルとのことです。
美団点評の他にもテンセントが出資する2社が中国人民銀行との交渉を行っていると言います。
一部の報道では動画配信プラットフォーム「Bilibili」と中国大手配車サービスの「Didi Chuxing(滴滴出行)」の2社が報じられています。
7/15 国連が世界電子化政府ランキングを発表 日本は14位に転落
国連の経済社会局(UNDSA)が2020年の世界電子政府ランキングを発表し、日本は前回の10位から14位に転落したことが明らかになりました。
1位はデンマーク、2位は韓国、3位はエストニアでした。
出典:https://publicadministration.un.org/egovkb/en-us/Data-Center
ランキング順位を算出する「電子政府発展度指数(EGDI)」の日本の数値は、前回よりも上昇したものの、他の国の電子化がそれ以上に進んだため追い抜かれた形となりました。
EGDI指標は通信インフラの整備、人的資本、アンケート調査によるオンラインサービスの存在感の3つの点で評価されます。日本は通信インフラの整備、人的資本のポイントが前回よりも上昇したものの、オンラインサービスの評価は前回よりも下がったとのことです。
国連は、世界のすべての地域で電子化の進展が見られたとしており国連加盟国193カ国のうち22%以上で電子政府開発のレベルが向上したとのことです。
各国の所得水準との相関関係は明らかで、依然としてデジタルデバイドの状況は続いているとしています。
また、新型コロナウィルスのパンデミックがデジタル政府の役割を活性化させ、革新的な進展をもたらしたとしています。
中国ではチャットボットによる感染リスク評価が行われ、英国では交通制御のカメラ、センサー、AIアルゴリズムを利用して歩行者のソーシャルディスタンスの制御を実施され、エストニアではコロナウィルスの情報共有や仮想イベントの手配など地方自治体と住民の直接対話が可能になり、クロアチアでは人工知能を利用した仮想医師が開発されたとのことです。
7/16 ビットコイン詐欺のTwitter乗っ取り事件 FBIが捜査開始
Twitterでコインベース、Geminiなど複数の大手仮想通貨取引所をはじめ、アップル社、元米国大統領バラク・オバマ、ビル・ゲイツ、イーロン・マスクなど幅広い著名人や大手企業の公式アカウントが乗っ取られ、ビットコインの送金詐欺の宣伝手段として悪用された事件を受け、FBIが操作に乗り出すことが明らかになりました。
今回の事件は、仮想通貨取引所や仮想通貨インフルエンサーにとどまらず大手企業や政府関係者まで被害が及ぶ大規模なセキュリティ侵害であることから米国連邦議会からもTwitter社に対して調査協力や、公聴会の要請が行われていると言います。
今回のハイジャック犯は複数のTwitterアカウントを操縦してビットコイン詐欺を行っており、奪われたビットコインの総額は現時点で約13BTC(およそ1200万円相当)とのことです。
今回の事件では、ハッカーが膨大な規模のユーザーがプライベートでも通信を行うTwitterのシステムのサーバーへの侵入に成功したことで、全てのユーザーのプライバシーとデータの安全性が脅威に晒されていることが懸念されています。
7/17 ビットコイン下落 下げ止まりはいつか?
ビットコインは、上値の重い展開が続いています。
98万円のサポートラインを割り込んだ後、97万円まで根を戻し96万円を目前に底堅さを保っています。
週半ばでGSの好決算を受けた米国株価上昇に連動して上昇しましたが、上値を抑えられる展開が続きました。
Twitterの大規模ハッキングによるビットコイン詐欺の事件でビットコインの印象は少なからず損なわれた上、東京のコロナウィルス感染者が過去最多の286人とのニュースで日本株と中国株が下落すると、再び98万円台を割り込む展開となりました。
一部の専門家の間では、今後のビットコイン市場はコロナウィルスによるパンデミックに対する米国連邦準備理事会の財政刺激策の期限が目前に迫る中、経済刺激策の更新が行われなければ米国株式市場は再び急落し、それに伴ってビットコイン市場も急落する可能性が高いと示唆されており、今後の動きには注意が必要です。