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麻生太郎財務大臣は9日、2024年上期をめどに1万円札と5千円札、千円札の紙幣を刷新すると発表しました。
新紙幣に起用される顔は、1万円が渋沢栄一、5千円が津田梅子、千円が北里柴三郎とのことで明治維新以降の日本の実業家や女子教育、医学研究を切り開いた人物が選ばれています。
紙幣刷新は、2004年以来のおよそ20年ぶりとなります。
理由について麻生大臣は、偽造防止の観点からこれまでも約20年ごとに変えてきたと説明しました。
キャッシュレス化推進が狙いか
政府は、足元では現在20%ぶとどまるクレジットカードや電子マネー、QRコードによるキャッシュレス決済の比率を2025年までに40%に高める目標を掲げており、10月に予定されている消費税増税に伴うポイント還元もキャッシュレス決済を対象としています。
一方で紙幣の切り替えにはATMや両替機、自動販売機を更新する必要がありこれにはコストや時間がかかるためにキャッシュレス化が進むきっかけになる可能性があるとの見方も出ています。
経済効果は限定的との見方
一方で、今回の紙幣刷新は現金を使わないキャッシュレス決済が急速に広がる中での実施となります。
日常生活の中で紙幣を使う機会は徐々に減少し、年内には電子マネーによる給与支払いも解禁される見通しとのことです。
また銀行もATMの削減を進めており、自動販売機の改修などを含めた紙幣刷新による経済効果は前回の刷新時に比べると限定的との見方もあります。
キャッシュレス時代到来で仮想通貨への影響は
参議院議員で仮想通貨推進派の藤巻健史氏は、次のように述べています。
「異次元の量的緩和という非伝統的な金融政策を続けてきた日銀に対する信用が失墜し、ハイパーインフレと円暴落が起きるXデーは近い。」
藤巻氏は、日銀の危機が顕著化し預金封鎖や新券発行という事態になれば、仮想通貨は急騰すると予想しているとのことです。
キャッシュレス化の流れが主流となっている現代社会で、20年後には紙幣を使う人はどのくらいになっているのでしょうか。
順調にキャッシュレス化が進めば紙幣刷新は今回が最後となるかもしれません。