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自民党が、中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)について今年春にも政府に対応を促す意向であることが明らかになりました。
個人情報保護やマネーロンダリング対策の点から、考えや意見を取り纏めるとのことです。
実際にデジタル通貨を発行するとなれば、法整備は不可欠であり、その時に備えた独自の対策を打つため、動き始めたものとみられています。
個人情報保護 マネーロンダリング対策に焦点
日銀は21日に、イングランド銀行(BoE)、欧州中央銀行(ECB)を含む6つの中央銀行と国際決済銀行と共にデジタル通貨発行や利用例についての共同研究に乗り出すことを発表しています。
自民党は将来予想される立法に備えるとしており、これまでに前例のない政策に注目が集まっています。
自民党が懸念のポイントに挙げている個人情報保護については、通貨がデジタル化されることによって盗難や脱税を防止しやすくなる一方で、個人情報が脅かされる可能性があるとのことです。
また、仮想通貨と同様の懸念が予想されるマネーロンダリング対策もポイントになっており、デジタル化した通貨が資金洗浄に利用されることをいかに防止するかが焦点となっています。
また、サイバー攻撃に対する対策も必要としています。
国内外でのデジタル通貨発行に関する調査が加速
これまでにも、経済成長戦略本部がスウェーデンが発行予定のデジタル通貨についての視察を行ったり、金融調査委員会が国内ブロックチェーン企業にヒアリングするなどの取り組みは見られましたが、今後はこのような取り組みがさらに加速することが予想されます。
自民党の提言には、スタートアップ企業らによるブロックチェーン技術の開発支援や育成も盛り込まれるとのことです。
背景にはデジタル化で一歩リードする中国への警戒も背景にあるとみられています。
デジタル通貨の決済や送金データが中国に集中することを避けたい思惑があります。
甘利明税制調査会長は次のように述べています。
「米国と中国による中長期的な覇権争いになる可能性がある。いち早く対応できるように政府に警鐘を鳴らす役割を果たす」
これらの対策には、個人情報保護法や刑法なども関係してくるため、早めに動き出す必要があるとのことです。