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セブン&アイホールディングス傘下のセブン銀行が、ブロックチェーンを活用した次世代モバイル送金ネットワークを開発するタイのスタートアップ企業、ライトネットに出資を行ったとのことです。
アジア地域の複数の大企業が出資に参加
ライトネットの資金調達額は3120万ドル(約34億円)とのことです。
日本のセブン銀行のほか、シンガポールのブロックチェーン投資会社のシグナム・キャピタルや、香港を拠点に台湾、中国、フィリピンでスターバックスやセブンイレブンを展開するユニ・プレジデントも参加しています。
ライトネットはステラブロックチェーンを活用したモバイル送金システムの開発を進めています。
東南アジア地域で、銀行間決済に使われるSHIFTのようなシステムを立ち上げようと計画をしています。
アンバンク層に低コストでリアルタイムの送金サービスを
アジア太平洋地域には、銀行口座などのサービスへのアクセスが難しい層や、移民労働者が多く存在しています。
ライトネットはこれらの銀行口座を持たないアンバンク層に対して、ブロックチェーンネットワークを活用して低コストでリアルタイムの送金システムのサービスを提供するとしています。
ライトネットの副会長であるアルナノットチャイ氏は次のように述べています。
「ASEAN地域の人口の約70%がいまだに金融取引に現金を使っているか、もしくはアンバンクの状況にあります。現在のSWIFTは銀行口座のみに焦点を当てている点が問題で、SWIFTはこれらの人々にサービスの提供をできていません。」
「膨大なユーザーを持つパートナー企業に、ライトネット開発したエコシステムを提供することで、地域の奥深くまでサービスの浸透を促すことができる。」
「我々のプロジェクトは3年以内に、年間取引で500億円を超えるだろう。そして業界を牽引する主要なネットワークになるだろう。」
ASEAN地域の銀行口座を持たない層にとって、銀行口座を介さずにリアルタイムかつ低コストで送金可能なライトネットの送金サービスは、急速に普及する可能性が大きいと考えられます。