<この記事(ページ)は 4分で読めます>
仮想通貨を保有するアメリカ人は2018年の7.95%から2019年には約2倍の14.4%に増加したことが調査の結果明らかになりました。
オースオラリアを拠点とする金融サービス企業Finderが、アメリカ人を対象に調査を行ったところ、米国の3650万人がなんらかの形で仮想通貨を保有していることが明らかになりました。
具体的な調査結果
10月14日に公表された「増加するアメリカ人の仮想通貨保有者」というタイトルのこの調査によると、保有額の平均値が5447ドルであるのに対して、中央値は360ドルであったとのことです。
アメリカ人の仮想通貨保有額の平均額は5447ドルに対して、回答者の4分の3近い人々がこれよりも少ない額を保有していることがわかりました。
つまり、多くの人々の保有額の水準は高額保有者層からかけ離れており、これらの人々の保有額は約360ドル付近であるとのことです。
また半数以上のアメリカ人仮想通貨保有者は、複数の仮想通貨を保有する「crypto polygamists」であり、ビットコイン保有者の55.4%が別の種類の仮想通貨を保有しているとのことです。
他の調査結果と同様に、 Finderの調査でも仮想通貨保有者は女性よりも男性の方が2倍近く多いことがわかっています。
今回の結果でも男性の保有者が19%であったのに対して女性の保有者は10%にとどまっています。
仮想通貨を保有する人しない人の主な理由トップ3
Finderの調査によると、仮想通貨保有者の大部分は仮想通貨を保有することを一種の投資と考えているようです。
実際今回の調査でも回答者の61%が投資目的と回答しています。
一方で、29.3%の人が取引することを目的に保有していると回答しています。
また、25.6%の人が現金を伝統的な金融機関とは別の場所で保管しておきたいからと回答しています。
仮想通貨を保有していない人の主な理由としては、利便性に欠ける、使いにくいといった理由が根強く残っていることがわかりました。
Finderによると、仮想通貨を保有していない人のうち47.9%が、「仮想通貨は複雑すぎる、または難しくて理解しにくい」といった理由を挙げています。
ついで45%の人は「仮想通貨に興味がない」、23%の人は「仮想通貨はリスクが高すぎる」と回答しています。
徐々に拡大する仮想通貨の浸透
今回の Finderの調査の結果は、今年に入ってから行われた他の仮想通貨関連の調査結果とは少しづつ変化していることがわかります。
今年4月にベンチャーキャピタルのBlockchain Capitalにより実施された調査結果では11%のアメリカ人がビットコインを保有していると発表されています。
また、今年9月に実施された別の調査では欧州圏の人々のうち32%が仮想通貨は未来のオンライン決済方法の主流になると考えていることがわかっています。
これらの調査の結果から、仮想通貨を保有する人々は徐々に増えている傾向にあることがわかります。
保有額については、高額保有者層は一部に限られ、一般的な保有額の水準は約360ドル(4万円弱)で、少額の保有者が多いことがわかりました。
このことから、一般市民の間にも徐々に仮想通貨が浸透しつつあるといっても良いのではないでしょうか。
仮想通貨の一般的な普及にはもう少し時間がかかりそうですが、着実に前進していることは確かなようです。