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コロナウィルス感染拡大の影響により株式市場で世界的に売り圧力が強まる中、仮想通貨市場では機関投資家がビットコインを手放す一方で、個人投資家がビットコインを買っていることが明らかになりました。
個人投資家の間でビットコイン買い強まる
ビットコイン関連の仲介企業River FinancialのCEOであるアレックス・ライシュマンは次のように述べています。
「3月の取引高はすでにこれまでの累積取引高を超えています。我々の顧客の約20%は今月登録しています。初めてビットコインを購入する顧客からこれまでにないほどの関心が寄せられています。」
River Financialはアクティブユーザーが1万人弱と比較的超規模ですが、取引高の急増は市場全体に広がっているとのことです。
先週の暴落時にビットコインの買い注文が殺到
ニューヨークを拠点とするGeminiのコミュニケーション部門の責任者、キャロリン・パディノ氏は取引が週末に急増したと述べています。
同様に、ラテンアメリカでOTC取引を行っているトレーダーによると、3月12日の劇的な価格急落以降、通常の2〜3倍の買い注文があるとのことです。
法定通貨と仮想通貨向けの取引のエスクローサービスを手がけるシンプレックスも、先週のビットコイン50%暴落時に個人投資家が押し目買いをしていたと指摘しています。
シンプレックスによると、暴落時にもっとも買われた仮想通貨はビットコインで、全体の取引の約6割を占めたとのことです。
大半のユーザーは3月12日に6,000ドルで買っていたと言います。
2番目に買われたのはステーブルコインのテザー、3番目がイーサリアムで取引高はそれぞれ全体の 12.6%、9.78%を占めています。
地域別では、欧州で33.29%、アジアが22.3%、米国が16.57%とのことです。
市場の暴落は買いの好機か?
シンプレックスのCEOは次のように述べています。
「グローバル市場の暴落で仮想通貨に対する熱狂が冷え込んだというわけではない。実際には多くの人々が、最近の下落を仮想通貨の終焉ではなく買いのチャンスと見ていたことは明らかです。」
米国に拠点を置く別のOTCトレーダーも、次のように述べています。
「高いレベレッジをかけたローンを保有する企業が、機関投資家の動きに合わせて売り圧力に乗っていることは確かです。
しかし、一方で個人投資家がビットコインを積極的に買っており、市場全体を混乱させています。」