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三井住友銀行(SMBC)が、ブロックチェーン技術を基盤とし、貿易金融取引のデジタルプラットフォームを活用した新たなサービスを今年中に開始するとのことです。
金融貿易の煩雑なプロセスをデジタル化
三井住友銀行副会長の川嵜靖之氏は都内で開かれたフィンテックセミナーで、2019年後半を目処にマルコ・ポーロ・ネットワークを活用した貿易金融におけるサービスを輸出入企業を対象に開始していくと述べました。
川嵜氏は次のように述べています。
「従来の貿易金融は非常に複雑で貿易取引に必要な書類はその多くが紙ベースで多くの時間がかかる作業を伝統的に続けている。
SMBCは、proof-of-conceptを活用したブロックチェーンプラットフォームを2月に完成させており、トレードオペレーションの改良を進めている。新しいプラットフォームは、ペーパーレスでリアルタイムの接続性とアクセスの手間を簡素化することができる。」
マルコ・ポーロ・ネットワークとは
マルコ・ポーロ・ネットワークとは、ブロックチェーン技術を活用して貿易取引の煩雑なプロセスをデジタル化を進めるコンソーシアムです。
米ブロックチェーンソフトウェアスタートアップのR3が開発した分散型台帳技術(DLT)のコルダ(Corda)とTradeXにより立ち上げられました。
仏BNPパリバや独コメルツ銀行などの欧州主要金融機関が参加するコンソーシアムです。
SMBCは2018年2月に参画しています。
今年3月には、ドイツの企業がコメルツ銀行などと連携してマルコ・ポーロを活用した貿易取引を行っています。
金融貿易業界はブロックチェーン技術に大注目
金融貿易の業界はこぞってブロックチェーン技術の利便性と有益性に注目し始めており、マルコ・ポーロ以外にいくつかのコンソーシアムが立ち上げられています。
そのひとつである”We.Trade”には英HSBCホールディングスや仏ソシエテ・ジェネラルなどが参加しており、”Voltron”にはHSBCやBNPパリバの他、みずほフィナンシャルグループも参画しているとのことです。