<この記事(ページ)は 3分で読めます>
ソフトバンクは26日、米国のブロックチェーン技術開発企業であるTBCASoftと提携し、ブロックチェーンによるID情報管理・認証を推進するワーキンググループを発足したことを発表しました。
TBCASoftのアプリケーションシステムであるクロス・キャリア・アイデティフィケーション・システム(CCIS)を採用することによって、ブロックチェーンを活用したID情報管理や検証を容易に行うことが可能になるとのことです。
CCISシステムの有効性
現在のID情報管理システムの多くは、多数のユーザーを持つ特定の企業などにより管理された中央集権的なデータベースに頼っている状況です。
そのため、ユーザーはこの中央集権的なデータベースに連携する無数のサービスプロバイダーに氏名や住所をはじめとするID情報を開示しなければなりません。
一方、CCISシステムを利用すれば、ブロックチェーン技術の活用により高い信頼性を持つコンセンサス(合意形成)の下で、それぞれの通信業者が独立して運用することができます。
また、ゼロ知識証明と分散型台帳技術によりユーザーは通常共有したくないであろう個人詳細な情報を提供することなくIDの発行、保管、認証を行うことができます。
ゼロ知識認証とは、与えられた情報が真実であることを、それ以外の情報を伝えずに相手に証明する技術のことです。
暗号化されたデジタルIDで認証プロセスを簡易化
CCISシステムにより、ユーザーは数えきれないアカウントやパスワードを発行したり覚えたりする必要がなくなります。
また、TBCASoftの技術とデータセンターの強固な堅牢性により、これまで以上にIDなどの盗難による個人情報流出の対策にも効果的です。
企業も個人ユーザーも機密情報を開示することなく暗号化されたデジタルIDでの認証が可能になるのです。
TBCASoftは、ソフトバンクやファーイーストンから資金を調達したことを発表しました。
ソフトバンクはブロックチェーン技術の活用に積極的に参入しています。
これまでにも、Nasdaq上場企業のSynchronoss Technologies と提携し、異なるキャリアからのpeer-to-peerモバイル決済を可能にする開発にも取り組んできました。
参考サイト: