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ロイター通信によると、国連は、北朝鮮が2月に開催する仮想通貨カンファレンスへの出席は、国連決議に違反する恐れがあるとして出席しないように呼びかけています。
このニュースは、2019年4月にイーサリアム開発者バージル・グリフィス氏が、北朝鮮が開催した仮想通貨カンファレンスに出席し、演説を行ったことで逮捕されたことに続くものです。
グリフィス氏は、アメリカの国際緊急経済権限法(International Emergency Economic Poweres Act:IEEPA)に違反した容疑に問われています。
マネーロンダリング 推定20億ドルか
昨年8月に開かれた会議で報告されたレポートによると、北朝鮮は銀行や仮想通貨取引所に対するサイバー攻撃により、武器や大量破壊プログラムのための資金となる推定20億ドルを獲得したとされています。
北朝鮮は2006年から核兵器や弾道ミサイルの開発を理由に、国連の経済制裁の対象になっています。
国連制裁の専門家によると、北朝鮮のカンファレンスには、仮想通貨による経済制裁回避や、マネーロンダリングに関する議論が含まれているため、出席すれば国連決議違反になる可能性かあるとのことです。
国連は北朝鮮との経済取引や、技術的な知識の提供やアドバイス、サービスや支援の提供をしないよう要求しています。
イギリス政府の広報担当者は匿名で次のように語っています。
「北朝鮮による仮想通貨とブロックチェーン技術の利用を支援することは、安全保障理事会の決議に違反するリスクがあります。なぜならそれは制裁を無力化し、兵器開発のための資金を生み出す北朝鮮の能力を増大させることに繋がるからです。」
北朝鮮のカンファレンスのウェブサイトは、アメリカからの出席者を募っていると伝えられており、入国に際してパスポートにスタンプを押さず、同国への入国記録を隠蔽することが示唆されています。