<この記事(ページ)は 4分で読めます>
ウォルマート・チャイナがシンガポールに拠点を置く企業系ブロックチェーンプラットフォームVeChain(ヴェチェイン・VET)と提携したことを6月25日に発表しました。
これにより、自社のトレーサビリティ・プラットフォームをVeChainネットワークに置くことになります。また、このニュースを受け、VETの価格が約35%の上昇をみせました。
ウォルマート・チャイナのブロックチェーン・トレーサビリティ・プラットフォームは、VeChainThor Blockchainによって強化されていることを発表しています。
PwCと共に、IoTとIR4.0ベースのトレーサビリティ・マネージメントが、小売およびサプライチェーン業界にとって当たり前になると考えているようです。
公式ニュースは、2019年中国製品安全広報週間トレーサビリティシステム構築セミナーで発表されました。
そして、ウォルマートは既にVeChainプラットフォーム上で23種の製品ラインがテストされ発売されたとしています。
VeChainのCOOであるKebin Feng氏は次のように述べています。
「VeChainは世界をリードする企業公共ブロックチェーンプラットフォームとして、安全で成熟したブロックチェーン展開ソリューションを提供することで企業を支え、ブロックチェーン技術の広い汎用を促進することを目標としています。
また私たちは、新たなビジネス環境の開発についても、新たな考察を進めてまいります。世界規模の小売大手であるウォルマート・チャイナによるブロックチェーン・トレーサビリティ・プラットフォームが開始されることは、ブロックチェーン技術の商業応用として非常に重要です。
VeChainは、より透明で安心できる消費経験を生み出すために、ウォルマート・チャイナと共に、生鮮食品のトレーサビリティを促進し、デジタル技術を通してトレーサビリティ・プラットフォームの革新的ソリューションを提供するためのテクノロジーを活用することによって、政府の呼びかけに積極的に留意していきます。」
中国の食品偽装改善とVETへの期待
ウォルマートは、年末までに更に100種製品ラインを拡大して精肉製品、米、キノコ、食用油を含む10種以上をカバーしていく予定だということです。
同社は今後9月30日までに、これらのサプライヤーである農家や物流会社、およびビジネスパートナーにブロックチェーン・ネットワークに参加するよう求めることになります。
ちなみに、ウォルマートといえば既にこの2年ほどをかけてIBMのFoodTrustの創設メンバーでもあり、Hyper Ledger Fabric上でも医薬品パイロットに参画しています。
このニュースのあとVET価格は35%近く上昇し、現在は28位で0.009370ドル、時価総額は519,598,149ドルとなっています。市場の期待が大きいことがわかります。
これにより今後は、中国での食品偽装が無くなり安全な食品が輸入されてくるようになる事を願います。