<この記事(ページ)は 3分で読めます>
クレジット決済大手のVISAが、フィンテック企業のPlaidを53億ドル(約5800億円)で買収することが明らかになりました。
金融機関情報を複数アプリと共有
Plaidは2012年設立のフィンテック企業です。
アプリと金融口座を連動させることで資産の管理を簡単にできるネットワークを開発してきました。
複数のアプリと金融情報を共有することでユーザーが複数のアカウントにリンクすることが可能になるサービスを開発しています。
今回の発表によると、世界中でインターネットを利用できる消費者のうち75%は、資産の移動にフィンテックアプリを利用しているとのことです。
このようにフィンテックアプリケーションを利用することは、消費者にとってますます重要なツールとなっていると言います。
VISAの階調でありCEOであるAI Kelly氏は次のようにコメントしています。
「Plaidは成長著しいフィンテック業界においてトップクラスの実力を誇るリーダーです。
我々がすでに行ってきた多くのフィンテック関連の実績と融合することでVISAは、顧客にとって、企業にとって、開発者にとって、より一層価値の高い利益を提供することができる。」
Plaidはまた、仮想通貨ウォレットのAbraのサービスを提供しています。
仮想通貨取引所大手のコインベースもまた顧客の金融機関情報を獲得するために同社のサービスを利用しているとのことです。
フィンテック分野への意欲的な取り組み
VISAには、今回の買収でフィンテック企業により近い事業展開を可能にしたいという狙いがあります。
今回の買収は、規制当局の承認をまって3〜6ヶ月で完了する予定とのことです。
VISAはフィンテック分野にとても意欲的な関心を示しています。
10月には、Kelly氏は、FacebookのLibraプロジェクトが世界的に批判にさらされているにも関わらず、なおもFacebookとの協議を継続していると述べていました。
昨年9月下旬には、VISAは英国を拠点とするデジタルバンキングアプリRevolutと提携を結びました。
この提携により、Revolutはオーストラリア、ブラジル、カナダ、日本、ニュージーランド、ロシア、シンガポール、米国への新サービスの展開を開始しています。