<この記事(ページ)は 5分で読めます>
暗号通貨に関連するコンテンツをアップしているYouTuber達は、世の中がクリスマスムードで盛り上がっている時に、ひどい痛手を負っていたようです。
クリスマスイブを前にした23日突然、Chris DunnはTwitter(@ChrisDunnTV)で自分の動画が「有害または危険なコンテンツ」であり、「規制された商品を販売している」と判断され、大量のクリプト関連動画が一挙に削除されたということです。
YouTubeがこのパーティーシーズンに狙いを定めて攻撃準備をしていたのは、反感や反抗を最小限に抑えることにあったようですが、コミュニティからの声は集中管理されたプラットフォームを今後も利用することについて不信感が高まっているようです。
YouTubeの「チャンネル攻撃」は何のためか
これまで10年間で21万人以上の登録者、700万回再生の記録を持っているDunnのチャンネルは、いきなり月曜日に削除され始めたと言います。
23日以来、YouTubeのチャンネルをいきなり削除されたYouTuber達のリストをアップデートしている、Omar Bham (@crypt0snews)は、そのリストがどんどん増えていることを知らせています。
Chico Crypto(@ChicoCrypto)は、いきなり削除されるという「攻撃」を受けたことについて、コミュニティのガイドラインには少しも違反していないと主張しています。
(出典 https://twitter.com/IvanOnTech/status/1209397357722386432?s=20)
また、@Ivan on TechのTwitter上では、YouTubeからのホリデーをプレゼントされたのだと、アップロードできなくなっていることに皮肉を言っていますが、多くのフォロワーが同情とエールを送っており、他のプラットフォームでもフォローする、と言っています。
このコンテンツ一斉削除の行為は、暗号通貨の世界に限ったことではなく、表現の自由を侵害するものである、とのコメントも飛び交っています。
現時点ではまだYouTubeから一斉削除の理由が発表されていませんが、説明文テキスト(ディスクリプション)に張り付けられているウェブサイトや取引に関する外部リンクなどに理由があるのではという声も上がっています。
もうひとつは、GooglePayの躍進で、金融セクターにも進出をにらんでいると報道されている中で、金融データ業界で勝ち抜きたいGoogleの思惑が絡んでいるとも推測されています。
分散型プラットフォームならすべてを解決できるのか
中央集権管理されたプラットフォームではこういうことが起こり得る為、分散管理されたプラットフォームへ引越しするいい機会だとの声も上がっています。
同じように声を上げているのは、YouTuberのコンテンツクリエイター達だけではありません。
あのバイナンスのCEO、CZもTwitterで、自分達のブロックチェーンで「検閲耐性のソーシャルメディ・プラットフォーム」を作る時が来た、としています。
イーサリアムのビタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)も賛成のようです。
(出典 https://twitter.com/cz_binance/status/1209705358010118145?s=20)
しかし、彼はそれをするのには多くのジレンマと困難が待ち受けていることも付け加えています。
このような先導に対して、いくつものツイートがありますが、NBTVのホストであるNaomi Brockwellは、既に一部のYouTuber達に利用されているLBRYなど他の分散型プラットフォームについて言及しています。
ちなみに彼女のチャンネルはまだ無事だそうです。
(出典 https://twitter.com/naomibrockwell/status/1209884809121746946)
しかし、Crypto FinallyのRachel Siegelのコメントでは、分散型プラットフォームだとしても、そもそも視聴者も含めてユーザーを限定するものである、としています。
LBRY以外にもDTube,Steemit,Minds,Bitchute&Bittuebeなど、そういったプラットフォームは既に暗号通貨やブロックチェーンのことを理解しているユーザーに限って使われています。
検閲削除などという問題に対しては解決といえるかもしれませんが、他にもっと取り組むべき課題があると彼女は指摘しています。
さらに、YouTuber達が分散型プラットフォームにコンテンツを大移動させる前に、プライバシー権、規制、著作権保護など、重要なことが解決されるべきだとしています。
非中央集権型ネットワークをサポートするコミュニティであるがゆえに、色んな意見や賛否両論が飛び交っています。
YouTubeのこのような先制攻撃は、コミュニティの議論をさらに熱くしたかのようです。