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金融規制に関する国際フォーラムにおいて、「ビットコインなどの仮想通貨は、世界的な経済安定性に対して、現在の段階では大きな影響を与えてはいないが、その一方で、市場の急速な変化に合わせて“警戒監視”をしていく必要がある」と述べられました。
仮想通貨”警戒監視”、データ不足が要因か
金融安定理事会(Financial Stability Board、以下FSB)では、ボラティリティの高い仮想通貨が、消費者や投資家の保護に対しての懸念材料となっていること、銀行が保有する仮想通貨の資産のうち、価格変動リスクに晒されている資産の割合に関するデータが乏しいこと、が話題に挙げられました。
7月16日付けの報告書が、7月21・22日にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されるG20の会議のために、G20各国の財務大臣と中央銀行に提出されました。
上記の報告書によると、仮想通貨のリスクを評価する課題の一つとして、仮想通貨のような資産を銀行が保有しているというデータが不足していることが、挙げられるようです。
この課題への対策として、バーゼル銀行監督委員会は、潜在的な損失に対する、銀行の直接的または間接的なリスクに晒されている仮想通貨資産の割合を、慎重に評価しているようです。
その一方で、仮想通貨の脅威がさほど大きくない理由としては、FSBの議長であるイングランド銀行のMark Carney(マーク・カーニー)は、「仮想通貨の取引合計金額が、金融システムと比較すると、小さい」ということを挙げました。
世界全体の仮想通貨市場は、ピーク時ですら、世界中の年間経済生産額の1%未満でした。
そのため、仮想通貨のリスクが大きくても、経済に与える影響はさほど大きくないのでは、という見解のようです。
以上のように、世界経済への影響を憂慮されている仮想通貨。
今回のようなフォーラムでの見解には、今後も注目していきたいですね。
参考サイト
https://www.nytimes.com/aponline/2018/07/16/business/ap-eu-virtual-currencies-global-finance.html
http://www.fsb.org/2018/07/fsb-report-sets-out-framework-to-monitor-crypto-asset-markets/