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11月30日から12月1日に開催された、アルゼンチンのブエノスアイレスでのG20において、仮想通貨やいわゆるデジタル通貨をとりまく課税の解決策へ向けて世界各国で手を取り合っていく合意を採択したようです。
首脳宣言では、国境を越えた国際決済に課税する国際システムの構築、と明言されました。
デジタルマネー、現行法では国内に所在のない外国企業を課税できない
国内に物理的な工場や会社の実態が存在していない外国の会社には政府として課税することが出来ないという法律があります。
仮想通貨のようなインターネットでのデジタルマネーにおいては、それがかえって、課税の抜け穴となって悪用されている面があると指摘されています。
この合意には、仮想通貨によるマネーロンダリングも首脳たちの関心事であることが盛り込まれています。
宣言によれば、G20各国が皆で提言し、来年2019年の日本でのG20開催時には、更にそれらを議論することを明らかにしています。2020年までには最終報告を出す模様です。
今回の議題に仮想通貨の法規制についても盛り込むよう、兼ねてより日本やフランスなどは要求して来ました。
仮想通貨は金融の負の発展か、法規制で正の発展か
10月のG20諮問委員会は、仮想通貨は世界経済の安定を脅かしていると報告し、金融安定委員会(The Financial Stability Board)は、仮想通貨の制度化・組織化は、金融機関の信頼と権威を侵害する恐れがあるため、負の発展であるとみています。
今年のG20では主に、世界の持続的な食糧問題と、米中間に起こっている貿易摩擦や仮想通貨の法規制について話し合っています。
来年度2019年の日本開催では安倍首相が議長となります。
グローバルな難しい問題が山積する局面で、デジタルワールドである仮想通貨の法規制にも各国の思惑がからみあい、有意義な議論展開に向けて重い責任を担いそうです。
しかし、仮想通貨が日本でも社会問題になった頃からいち早く法規制に着手して問題解決にむけて前進している日本は国際社会に向けてリーダーシップを発揮していけると感じます。
参考サイト:
”https://www.jiji.com/jc/article?k=2018120200059&g=eco”
”https://www.financemagnates.com/cryptocurrency/news/breaking-g20-discusses-international-cryptocurrency-tax/”
“https://cointelegraph.com/news/g20-country-leaders-call-for-international-cryptocurrency-taxation”