サイトアイコン CRIPCY

台湾政府、匿名の仮想通貨取引を禁止へ。EUや日本の通った道をたどる

台湾政府、匿名の仮想通貨取引を禁止へ。EUや日本の通った道を辿る

<この記事(ページ)は 4分で読めます>

台湾では今後、仮想通貨取引のウェブサイトユーザーは本名を明かさなければならなくなりました。
これらは、マネーロンダリングや金融のテロリズムに関連する法案の改正による変更です。

銀行は匿名の送金を拒否する権利と、金融監督委員会(FSC)へそれらを報告する義務が与えられています。
違反した際の罰金は、非金融系企業であれば50,000元(ユアン)、金融企業であれば500,000元、と導入されました。

声明によれば、台湾の法務省は金融犯罪に関連する国家法は2016年以来改正されておらず、今回の変更によって台湾は世界の国々にもっと足並みを併せようというものです。
更に、11月初旬に開催されるアジア・パシフィック・グループのマネーロンダリング(APG)による評価の為でもあります。

匿名の取引を禁止する中で、台湾はEU議会や日本仮想通貨取引協会のような自主規制組織の足跡を追う恰好です。

台湾の仮想通貨関連規制とブロックチェーン技術の新興への体制

仮想通貨に関して、2017年12月、政府は法案を通し、時代遅れになるのではと理解し、ある金融法の例外のため仮想通貨ビジネスを承認させましたが、2月には、中央銀行の頭取Yang Chin-long氏は内部システムの為にブロックチェーン技術に注目しているという意向を述べました。

台北は2018年のアジア・ブロックチェーン・サミットの会場でした。
そこで、FSC会長のWellington Koo氏は、国の監視機関としてもブロックチェーン技術の発展をサポートすると述べました。

また、National Development Council(国家開発審議会)のChan Meiling大臣も、政府はこれを奨励すると述べて、台湾がブロックチェーン技術の国際的な拠点となることを望んでいると表明し、共和国(中国)がデジタル転換を最優先にするように要請したようです。

台湾暗号ブロックチェーン自主規制組織(TCBSRO)はJason Hsu大臣によって設立されましたが6月にマイクロソフト台湾が発表したところによると、国内の2社とパートナーを組み国内のブロックチェーンサービスに取り組んでいくということでした。詳細は述べられていませんが、マイクロソフトのブロックチェーン(Azure)を使用するということと金融やエンターテインメントなどの業界にフォーカスを当てるということが考えられます。

しかし、Hsu氏は3月に、デジタル通貨の銀行アカウントを開くことなど到底不可能なことだと感じた、と述べていました。

台湾の歴史と中国の仮想通貨関連統制

また、FSC会長Wellington Koo氏は、政府は中国のやり方でICOを禁止するつもりはなく、ただ避けられない疑問がある、と中国との主権の論争に触れました。

政治的な話になるのですが、正式には中華民国 (Republic of China) と名のっている台湾は、完全な自治政府ですが、隣国の人民共和国は台湾の主権を主張し、台湾を(中国とは)別の国と認識しているどの国とも外交関係を拒否しています。

このような歴史のなかで、台湾は国連に席をもたない最大の国であり、もし台湾が独立を主張すれば中国は軍事力で脅してくる、そういった袋小路は今日まで続いています。
中国の仮想通貨へのアプローチは、厳格な統制のひとつだとういう見方もあります。

ブロックチェーンを発展させていきたい台湾政府の意向に対して、このデジタル時代に中国の圧力がどうかかってくるのか気になります。

 

参考サイト:
”HTTP://www.financemagnates.com/cryptocurrency/news/taiwan-government-bans-anonymous-crypto-transactions/”

モバイルバージョンを終了