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巨額のICOで話題となっていたTelegramのメッセージングサービスですが、ロシア政府から正式に禁止命令を渡されたのは、ICOの2度目のラウンドで17億ドルも集めた後でした。
Telegramの暗号化メッセージの機能をとりまいて、ロシア政府が手のひらを翻して来ました。
ロシア連邦保安庁(FSB)は、テロリズム対策の為に暗号化されたメッセージにアクセスする必要があると決定した為、暗号化キーをFSBと共有することを条件に国内での使用禁止を解こうという提案のようです。
暗号化メッセージの解読、テロリズムとの闘いに?
ロシアの報道機関RTの報道によると、以前、暗号化キーを渡すように要求した裁判所命令に従うことをTelegramが拒否した後、国内でのTeregramへのアクセスをブロックし始めたRoscomnadzor (RKN) ロシア連邦通信局ですが、テロリズムと戦うためにメッセージを解読する能力が必要だと主張するFSBに、暗号化キーを利用できるようにすればそれと引き換えに使用禁止は取り消すつもりだということです。
さらに、Telegramの弁護士によれば、
「Telegramは決して、当局がテロとの戦いのための権利やましてや義務があることを否定しませんでした。それどころか、我々は、唯一の礼儀に叶った方法、裁判所命令で提案をしたのです。メッセージ内容の開示ではなく、IPアドレスや電話番号といったものだけの開示、という提案です。国家安全保障とプライバシーの間に、バランスをとらなくてはなりません。」
暗号化をめぐるプライバシーの善と悪との境界線
Telegramの凛としたビジネス態度は称賛に価するものです。
テロリスト対策をその理由に持ち出して、暗号化キーを渡さなければ禁止、渡せば禁止は解く、という政府の横暴に見えますが、禁止措置から数か月して、引き換え条件を提示するほど、この技術が欲しい政府の姿が垣間見えます。
確かに両者の主張には難しいバランスの問題があります。
暗号化という技術が諸刃の剣にならないよう、平和的な利用のために対策をとる必要があることもうなずけます。
参考サイト:
“https://cryptodaily.co.uk/2018/08/if-telegram-share-their-encryption-keys-their-app-will-be-available-in-russia-once-again/”
“https://www.ccn.com/russia-may-unban-telegram-if-it-shares-encryption-keys-with-the-fsb/”