米国株式市場最大2000ドルの下落 仮想通貨は逃避先にならず
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米国株式市場は9日、リーマンショック以来の大幅急落しました。
ダウとS&P500指数、ナスダックは今年記録した過去最高記録からさらに約19%下落、過去最高値からは20%の下落を記録しました。
昨日の仮想通貨は米国株式市場ほどではありませんが、2%以上下落し再び8000ドルを下回りました。
ビットコインは2018年2月以来の大幅下落
Bloombergによるとビットコイン価格は、前週末終値からは16.4%の下落となります。
日本時間10日の午前2時49分時点では約7726ドルで、2018年2月以来の大幅な下げを記録しています。
逃避資産としての地位が確立できるか期待がかかっていたビットコインですが、今回の下落でその役割は果たせていない状況と言えます。
出典:https://jp.tradingview.com/symbols/BTCUSD/
原油価格下落と新型コロナウィルスで世界経済への懸念拡大
米国株式の急落の背景となったのは、原油価格の急落と新型コロナウィルスへの懸念の拡大です。
この2つの要因から世界経済が影響を受けるとの見方から長期金利は低下しています。
また、米国のトランプ大統領が10日に記者会見で今後の経済対策を発表するとの報道により、期待感から米ドル買いが優勢となり、大幅に円高が進んでいます。
ビットコインから法定通貨への動き加速
ビットコインを売って法定通貨に戻す動きは顕著になりつつあるとのことです。
多くの市場でリスクオフ(リスク回避)の動きが強まっています。
金の価格もわずかに下落を見せており、全ての資産クラスにおいて下落相場が始まったとの見方も出ています。
しかし、ビットコインにとって米国株式市場の強気相場以外の状況を経験するのは初めてのことです。
一部には、短期的にはリスク資産のように動き、長期的には安全資産として動くとの楽観論もありますが、ビットコインにとってはここからが資産としての真価が問われる正念場になりそうです。