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ビットコインはボラティリティが高く、価格が乱高下するのが特徴の1つです。
2017年に史上最高値を記録してから価格は低迷ぎみですが、今後も最高値を更新することはあるのでしょうか?
そこで今回は、過去のビットコイン過去に記録されたいくつかの最高値を振り返るとともに、今後のビットコインの値動きについての専門家の予想について詳しく見ていきたいと思います。
現在のビットコイン価格
過去の最高値を振り返る前に、現在のビットコインの価格がどのように推移しているのか、確認してみましょう。
ビットコインの価格
2018年11月30日現在、1BTCの価格は、4,232.31USD、日本円だと477,158.08円です。
以下のチャートはビットコインが発売されてから現在までの価格推移のチャートです。
これを見ると、現在のビットコインの価格は最高値からは程遠く、最近に入って急落していることがわかります。
ビットコイン、過去の最高値①:2011年と2013年
ビットコインが現在の価格になるまでも、様々な価格の上下や最高値の記録を経て今に至っています。
そこで、特にインパクトの大きかった最高値を2つご紹介したいと思います。
2011年
ビットコインで最初にバブルが起こったのは2011年でした。
ビットコインの全期間のチャートで見てみると、バブルが起きているとは到底思えませんが、2011年付近を拡大してみるとかなり大きな値動きがあったことがわかります。
同年6月10日、1BTCが35USDにまで急騰しました。
2011年最高値の要因
このバブルの要因として考えられているのはいくつかあります。
1. その前年の2010年に、ビットコインv0.3のリリースについてSlashdotというアメリカのコンピュータ関連のニュースを扱うウェブ掲示板に取り上げられたこと
2. イギリスのポンドやブラジルのレアルでビットコインの交換が開始され、仮想通貨のインフラが徐々に整い始めたこと
3. 闇サイト「シルクロード」
1番の大きな要因になっていると考えられる「シルクロード」がどのようにビットコインの価格急騰に関わっていたのかを説明します。
この闇サイトはビットコインの市場価格と連動されていたため、ビットコインと闇サイトの関係性がかなり密だったのです。
同サイトの運営者Ross Ulbricht(ロス・ウルブリヒト)がシルクロードのサイトやフォーラムに投稿を始めた時期とビットコインが高騰した時期がほぼ同時期だったことから、FBIも調書においてビットコインとシルクロードの関連性を指摘しています。
2013年
同年3月、キプロスで金融危機が起こります。
その際銀行の閉鎖などによりキプロスの法定通貨の信用が急速に低下し、国民は資金の逃し先としてビットコインを利用し、価格が高騰しました。(下記チャート内の①)
さらに同年、2度目の価格急騰が起こります。
ビットコインが資金の分散先として注目を集めたことで、特に中国では法定通貨「元」がビットコインへ流入しました。
これにより、12月4日1BTCは1,151USDの当時最高値を記録しました。(下記チャート内の②)
ビットコイン、過去の最高値②:2017年
ビットコインの最高値の中でも、歴代史上最高値を記録したのが2017年でした。
日本時間の同年12月18日に1BTCが20,089USDという最高値を叩き出しました。
それでは、史上最高値はいつどのような要因で記録されたのか詳しく見ていきましょう。
ビットコインが過去最高値を記録した要因
大きく分けると要因は2つあるようです。
1つ目は、同年12月10日にシカゴ・オプション取引所(CBOE)で、12月18日にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で、ビットコインの先物取引などのデリバティブ商品が上場されたことです。機関投資家の参入でビットコイン市場に資金が流入するのではないかという期待感を与える出来事でした。
2つ目は、ビットコインのハードフォークビジネスが加速してきたことです。
しかしハードフォークは価格の暴落につながる時もありますので、一概に価格上昇の要因であるとは言えなそうです。
今後、ビットコインの価格上昇の可能性に言及している記事も合わせてお読みください。
ビットコインは最高値を更新できるのか?
2017年末にビットコインの価格が最高値を更新したのもつかの間、バブルが弾けるかのように価格が急落しました。
それ以降2018年現在も2017年に記録した最高値は更新できずにいます。
今後ビットコインは最高値を更新することができるのでしょうか。
最後に、これからのビットコインの価格がどのように変動していくのかについて、いくつかの専門家が予測を立てているので、最高値を更新できるかどうかの指標の1つとして、ぜひ以下の内容をお読みください。
専門家の予測①:元JPモルガンのトレーダー Danny Masters氏
「ビットコインは2018年末までに20,000USDに」
元JPモルガンのトレーダーであり現在CoinsharesのCEOを務めているDanny Masters(ダニー・マスターズ)氏は、仮想通貨産業のインフラ構築が進んでいけば、2018年末には再び20,000USD以上で取引され得ると発言しています。
専門家の予測②:パンテラ・キャピタルのCEO Dan Morehead氏
「ビットコインは2018年内に20,000USDを超える」
仮想通貨・ブロックチェーン分野のヘッジファンドであるパンテラ・キャピタルのCEO、Dan Morehead(ダン・モアヘッド)氏は、ビットコインは底値から脱しており、年内には過去最高値を更新すると推測した。機関投資家の資金が流入すればビットコイン市場が押し上げられるだろうと考えているようです。
同氏の発言は、前述のDanny Masters氏のそれと共鳴していることがわかりますね。
専門家の予測③:Snapchat最初の投資家Jeremy Liew氏とBlockchainのCEO兼共同創業者Peter Smith氏
「2030年までに1BTCは500,000USDになる可能性」
ビットコインを利用した海外送金の急増、政治不安によるビットコインへの流入、スマートフォンの普及、などの要因により、ビットコインはこれまで以上のそのポテンシャルを発揮するだろうという見方を示しています。
具体的な2人の予測は、以下があります。
・2030年までにビットコインユーザーが今の61倍、4億人に達する
・2030年ビットコインの供給量は2000万BTCに達する
・200年ビットコインの1BTCの価格は500,000USDに達する
専門家の予測④:Facebookの初期メンバー兼ベンチャーキャピタリストChamath Palihapitiya氏
「ビットコインは今後3~4年で100,000USDに、その後20年で1,000,000USDに」
1BTCが100USDだった時にすでにビットコインを購入していたベンチャーキャピタリストのChamath Palihapitiya(チャマス・パリハピティヤ)氏は、仮想通貨に強い希望を持っており、CNBCのインタビューの中で「投資家は純資産の1%を仮想通貨に投資すべきだ」との強い見方も示しています。
専門家の予測⑤:ゴールドマンサックス出身のMichael Novogratz氏
「2019年第一四半期と第二四半期の間に、ビットコインは最高値を更新する」
ゴールドマンサックス出身で、現在はGalaxy Digital社のCEOを務めているNovogratz氏は、アメリカ大手投資会社のフィデリティが、2018年10月に仮想通貨カストディサービスを開始したことを受けて、機関投資家への安心感を与えることに言及した。
その結果、機関投資家からの資金が仮想通貨に流入するのではないかという見方を示しています。
まとめ
ビットコインは、このようにして長い期間、上げ下げを繰り返しながら少しづつ成長してきたんですね。
一時的な下落、価格変動には注意が必要ですが、今までの価格変動と、最高値に対する専門家の肯定的な意見を踏まえて、今後最高値を更新できるのかに注目していきたいですね。
年末に向けて動きがありそうなビットコインに、これからも目が離せません。