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国産の仮想通貨としてビットフライヤーなど日本の取引所でも取り扱われているモナコインが、5月中旬にマイナーによる攻撃を受け「巻き戻し」発生、海外取引所 Livecoin は約1000万円もの被害を受けたと報道がありました。
今回の被害はMonaCoinのマイニング(承認)方法 PoWの欠点をついた、Block Withholding AttackやSelfish Miningと呼ばれる攻撃によるものです。
それは、以下のような手順です。
悪意のあるマイナーが生成したブロックをすぐに公開せずに一定期間隠し持つ
↓ その間も他の(健全な)マイナーはマイニングを続けブロックチェーンに記録し続ける
ここで、悪意のあるマイナーが影で作り続けたブロックチェーンを公開
↓ この時、ブロックチェーンが2本存在する
Powのルール:2本のブロックチェーンが存在する場合、長い方のチェーンを採用する
↓
悪意のあるマイナーが既存のブロックチェーンよりも長いチェーンを作ることが出来ると、既存のチェーンに記録された取引データは無効となる
今後のブロックチェーンに最適な承認方法は、PoWからPoSへの過渡期か
これを受けモナコインを取り扱う国内取引所は被害拡大を防ぐために、MonaCoin入金に必要な承認数を上げたり、入金を一時停止するなどの対応を取っています。
MonaCoinのTwitterによると入金の承認数を上げ、今後PoS等への移行も視野に入れているようです。
今回の被害は計算能力の高い、ハッシュパワーの強いマシンを使うマイナーによって行われた攻撃であり、MonaCoinに限らずPoWを承認方法として採用している仮想通貨(ビットコイン)にも同様のことが少なからず起こり得ます。
この攻撃者はブロックを隠し持っている間にMonaCoinを海外のLivecoinという取引所に送金し、素早く他のコインに換金して出金したことでLivecoinは約1000万円もの被害を受けたとのことです。
仮想通貨コミュニティではMonaCoinに対する失望の声が多数上がっています。
今後、MonaCoinの開発チームや取引所が、どのような対応をとるかが重要です。