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ストレージの貸し借りという画期的なサービスにブロックチェーン技術を活用して取り組んでいるSiacoin(シアコイン, SC)。
有名アルトコインとして紹介されることはあまりありませんでしたが、2017年12月から2018年1月のわずか1か月の間で価格が10倍にまで跳ね上がる、いわゆる「爆上げ」をしていました。
このコインの特徴は一体何なのか?実際買うときは?将来性は?といった疑問にまるっと答えます。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)とは?
Siacoin(シアコイン, SC)は、2014年からアメリカで開発された仮想通貨です。
Siacoinの機能を一言で表すと、ブロックチェーンを利用したクラウドストレージのシェアリングです。
ブロックチェーンによって分散化されたクラウドストレージの容量を、余裕のある人が足りない人に分けることができます。
その容量の売買にシアコインのトークンであるSCが使われます。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)の特徴
これから説明するSiacoin(シアコイン, SC)の特徴をズバリ3点で表すと…
ブロックチェーン上の分散型市場
クラウドストレージの売買で、ストレージ提供側にもメリットがある。
売買に使われるSiacoin(シアコイン, SC)を通して多用途での取引やマイニングも可能なので、市場としての有用性が高い。
高度な秘匿性
データやソフトウェアの管理者が分散化されており、ブロックチェーンの秘密鍵を利用できるのでセキュリティレベルが高い。
低コスト
従来型クラウドサービスの10分の1のコストでクラウドサービスを利用可能(公式サイトより)
クラウドサービスとは?
クラウドサービスの仕組み
パソコンの空き容量のやりとりについて理解するために、まずクラウドサービスについて説明します。
これは、ソフトウェアやデータなどを、パソコンなどの特定の機器に保存するのではなく、インターネット上に保存するサービスのことです。
ネット環境さえあればどこのどの機器を使っても、保存されたソフトウェアやデータを閲覧したり更新したりすることが可能です。
Google ドライブ、Dropboxなどが代表的で身近な例ですね。
クラウドサービスの問題点
しかし、この従来型クラウドサービスには大きく2点の問題点があります。
1点目は、集権化されたプロバイダーからクラウド容量を借りなければいけないという点です。
「集権化」はブロックチェーンについて語る際によく使われる言葉なのでピンときた方もいるかもしれませんが、これは、データやソフトウェアの管理者が単一で、悪用や流出等がないかの管理形態をチェックする第三者がいない状態のことを指します。
情報管理主体が単一で「集権化」されてしまっていると、データの不正な書き換えが管理者によって行われる可能性もゼロではありません。
クラウドサービスを利用するということは、GoogleやDropboxなどの特定の単一プロバイダーに情報管理を委ねているということになります。
2点目は、企業など大規模単位でクラウドサービスを利用しようとすると、管理コストが高いという点です。
個人で使う分にはコストや容量の問題を実感することはあまりないと思いますが、企業など管理するデータ量が莫大になるとこのような問題が出てきます。
分散型クラウドサービスとは?
このような問題を解決できるのが、Siacoin(シアコイン, SC)のプラットフォームである「分散型」クラウドサービスです。
ブロックチェーン技術は、取引の記録をまとめたブロックを複数台のコンピュータで「分散的」に管理する仕組みです。
ネットワーク参加者によってデータ管理や取引状況が監視されています。
さらに、一度ブロックチェーンにつながれたブロックの記録は改ざんすることができないという特徴があります。
この技術をクラウドサービスに応用すると、複数のクラウド容量が余っている人と足りない人をブロックチェーンで繋ぎ、互いに監視し合いながら空き容量のやり取りを行うという仕組みができます。
よって、莫大なデータやソフトウェアを1つの所有者のクラウドで管理する必要が無くなるため、コスト削減にも繋がります。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)の仕組み
それでは、分散型クラウドサービスのプラットフォームを持つSiacoin(シアコイン, SC)が具体的にどのような仕組みで動いているのか見てみましょう。
ここでは、クラウドのストレージ容量を100GB増やしたいAさんと、100GB分余分に保有しているBさんの間の取引を考えてみます。
ブロックチェーンで取引をする時は、1つ1つの取引がブロックで記録されます。
この場合では、
①BさんがAさんに100GB渡したいという意図
②Bさんが100GB分空き容量を保有しているという証明
③取引の改変を防ぐ、直前の取引記録の固有の値であるハッシュ値
④このブロックだけのランダムな値、ノンス(nonce)
の主に4点をブロックに入力し、この取引のハッシュ値を出します。
この作業は、他のネットワーク参加者によって行われるため、「分散型」であると言えます。
その後、この取引に間違いがないということをAさんが電子署名することで、この取引記録がブロックとして生成され、取引が成立します。
この時、Aさんに空き容量を渡したBさんはAさんからSiacoin(シアコイン, SC)を一定量もらうことができます。
つまり、空き容量をもらう側にも低コストというメリットがある一方で、あげる側にもSiacoin(シアコイン, SC)を稼げるという大きなメリットがあります。
双方がwin-winな関係になれる画期的な仕組みなのです。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)の相場、価格、チャート
2015年8月に上場してからのSCとUSDの相場チャートは、以下のようになっています。
冒頭でも触れましたが、2017年12月から2018年1月のわずか1か月の間で価格がなんと約10倍にまで跳ね上がっています。
原因としては、12月6日に決行された、マイニングの難易度調整プログラムを変更するためのハードフォークが考えられます。
現在は時価総額ランキング30位近辺に位置しています。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)の今後の将来性
このプラットフォームはオープンソースなので、更なる改良が期待できます。
また、分散型クラウドサービスのメリットが大きいので今後より多くの人に支持されていくと予想できます。
似たようなプラットフォームを持つStorj(ストレージ, STORJ)などの他のコインもあるものの、このコインの時価総額が現時点で1番高いです。
仮想通貨Siacoin(シアコイン, SC)が購入できる取引所
Siacoin(シアコイン, SC)を購入できる取引所は、国内には存在しません。
そのため、海外取引所の利用が必須となります。
取り扱い海外取引所にはUpbit、Bittrex、fexなどがありますが、中でもおすすめなのがBittrexです。
Bittrexは、取り扱うアルトコインの種類が200種以上と豊富なことが特徴です。ニューヨークのビットライセンスを取得し、信頼性やセキュリティの高さも評価できます。
Siacoin(シアコイン, SC)の将来性、価格、取引所について、まとめ
Siacoin(シアコイン, SC)は実用性も将来性も高いコインです。
1度大きな値上がりを記録していただけに、今後の動きにも注目する価値は大いにあります。
興味を持たれた方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。