マイク・ノヴォクラッツ氏 現在のビットコインの価格上昇は本物
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Glaxy Digital のCEOであるマイク・ノヴォクラッツ氏は最近のマクロ経済の混乱や地政学的なリスクの増加を考えると2019年のビットコインの上昇は「本物」かもしれないと述べました。
世界的経済不安がビットコイン価格を押し上げる
ノヴォクラッツ氏は次のように述べています。
「人民元が1ドルに対して7.0元を突破し、外国為替市場は戦場となっている。また香港での政情不安により資本逃避が進み、ビットコインの価格上昇は本物になるかもしれない。」
米国と中国の貿易戦争は長引いており、今週中国は、直近の米国の関税制裁への報復として追加関税を課すことを発表しました。
人民元は対ドルで急落し、ここ10年間で最低のレベルに下落しています。
中国のほとんどの州営の企業が米国から農業製品の輸入を停止するように命じられているとのことです。
一方で、資金の安全な避難先として日本円や米ドル、金などが上昇しているとのことです。
貿易戦争のスカレートに伴い、連邦準備理事会は利下げを決定し、緩和方向に大きく舵を切りました。
香港では、6月はじめから延べ500人を超える逮捕者が出ており、香港行政長官であるキャリー・ラム氏は、「デモが香港を危険な状況の瀬戸際に追い込んでいる」と懸念を示しました。
これらの世界的な情勢不安により、デジタル時代の新しい資産の避難先であるビットコインへ資金流入が進み価格上昇につながっていると考えられるとのことです。
Morgan Creek Digital Assetsのアンソニー・ポンプリアーノ氏はツイッターで次のように述べています。
「ビットコインは、世界的に不安定な状況の中デザインされた通りに動いている。」
ビットコイン価格は人民元下落に反応
著名な仮想通貨アナリストでありトレーダーのFilb Filbは、コインテレグラフの取材に対して、ビットコインの現在の価格動向は、その希少価値によるところが大きいとしています。
「人民元の下落と中国国民に対する資本統制による影響にビットコイン価格は反応している。ビットコインの供給量が限られている中で、市場需要が増加した場合にビットコイン価格がどう動くと考えられるだろうか。ビットコイン2019年に、期待を大きく上回る上昇を継続する可能性は高いと考えられる。」
デジタルゴールドとしての地位確立か
Delphi Digitalの最新の報告書によると、マクロ経済的な要因はビットコインの価格上昇にとって上昇気流を生むきっかけを作っているようです。
揺らぐ世界経済が、仮想通貨の「デジタルゴールド」としての地位を確立させているとしています。
ポンプリアーノ氏は、さらに欧州中央銀行の穏健派政策への転換がビットコインにとって「起爆剤」になるかもしれないと付け加えています。
ドイツ銀行のグローバル戦略のトップもまた、欧州中央銀行の穏健派政策が、従来の通貨の代替としてビットコインにポジティブな影響を与えるだろうと述べています。
混乱が続く世界経済が、起爆剤となりビットコインの飛躍が実現するのか、今後の動向に関心が集まります。