IBMのシステム上でカストディサービス開始
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IBMのシステムを採用した新しいカストディサービスがリリースされたとのことです。
これにより、IBMの仮想通貨がカストディサービス市場に参入を果たしたかたちとなりました。
ニューヨークの投資会社Shuttle Holdingsが、IBMのプライベートクラウドと暗号化テクノロジー上のデジタル資産のためのテスト版のカストディーサービスシステムを立ち上げたとのことです。
同社は仮想通貨やトークン自体の保管のサービスを提供するのではなく、他の企業に対して仮想通貨保管のためのツールを提供するとのことです。
ターゲットは機関投資家、すでに順番待ちも
ターゲットとしているのは銀行、ブローカー、カストディアン(保管銀行)、ファンド、プライベートバンキング、大口投資家など個別のカストディーサービスを必要とする層です。
ShuttleのCEOであるBrad Chun氏は、次のように述べています。
「我々は選別したクライアントのリストを作り、今月中にこのサービスを立ち上げるつもりだ。このサービスは一般的に公開はしないが、テスト版の順番待ちリストにはすでに多くの列ができている。」
IBMは、”Think2019”と称したこのソリューションを先月サンフランシスコのカンファレンスで公表しました。
現在、世界の金融業界で一番の懸念事項は、データの保護とセキュリティ対策についてであるとのことです。
IBMのクラウドソリューション“Z As a Service” のディレクターであるRohit Badlaney氏は、デジタル資産のカストディサービス(DACS)時代の到来について語りました。
「IBMの独自の暗号化能力であるLinuxONEを採用してことで、デジタル資産カストディサービスは広く普及することが期待できる。またこれまで提供されてきたサービスの中では最も安全なプラットフォームとして他との差別化が期待できるだろう。」
IBMがオープンソースのブロックチェーンHyperledger Fabricを開発後、デジタル資産業界の中でIBMを高く評価する動きが増しています。
最近では大企業だけでなく、より多くの企業がIBMのブロックチェーンへの参入に乗り出しています。
コールドウォレットとは異なる保管方法
ShuttleとIBMが提供するカストディサービスは、秘密鍵がネットワークに未接続の状態でデバイスの中に保管される従来のコールドウォレットとは、大きく違うといいます。
インターネットから完全に切り離されている従来のコールドウォレットは、攻撃を劇的に減らす最良の方法と考えられていますが、技術的観点からみると矛盾している点があるとのことです。
Chun氏には次のように述べています。
「企業は顧客と繋がり顧客のデータや資産をいつでもすぐに利用可能な状況でなおかつ安全な環境を維持したいと考えています。資産をコールドウォレットから取り出すの手間は大きな負担になるのです。」
IBMのクラウドソリューションによりShuttleは、コールドウォレットより安全とまではいかなくとも、安全でよりシンプルなシステムを構築したとのことです。
つまり、デジタル鍵を保護管理する鍵付きボックスのような役割を果たすハードウェアセキュリティモジュール(HSM)上にシステムを構築したとのことです。
「セキュリティと効率性の間には常に葛藤がありますが、我々は従来のコールドウォレットを採用せず、代わりに緊急時の復旧用バックアッププロセスを使用します。このバックアップデータによって秘密鍵を複数の層で暗号化して保管しています。」
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