中東レバノンで銀行不信拡大 ビットコインがブームに
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レバノンでは、銀行に対する不信感の高まりからビットコインへの参入が拡大しているとのことです。
レバノンはここ数十年間で最も深刻な経済危機に陥っています。
銀行への信頼が低下し、銀行口座から資産を引き出すためなら、換金手数料により市場価格より40%価値が低下することも厭わないという人が続出しています。
現在、レバノンの銀行の信用度は過去最低水準にまで失墜していると言えます。
米ドルなどの外国通貨の引き出しや換金には上限が設けられるなど、厳しい規制が設けられています。こうした状況の中、厳しい規制から逃れるために逃避資産としてビットコインへの投資が拡大しています。
ビットコイン普及の険しい道のり
ビットコインは10年前にビットコインが発行されてから、ビットコインの流動性は劇的に高まり、ホテルの予約から家具や電化製品などあらゆる商品やサービスの購入に利用できるようになりました。
しかし、レバノンではこれまでビットコインが広く普及してきたわけではありませんでした。
レバノンの中央銀行は、クレジットカードでのビットコインの購入を規制しています。
また、インターネットの速度が遅く、電気の供給も不安定であることからビットコインの普及の大きな障害となっていました。
また、レバノン人はビットコインがボラティリティが高いことを懸念すると同時に、ドルと固定レートになっているレバノン・ポンドに慣れており、ビットコインの普及はなかなか拡大しなかったとのことです。
銀行預金をビットコイン投資へ
ところが高まる銀行不信から、このような状況が一変しました。
レバノン・ポンドの信用度も低迷から、多くのレバノン人がビットコインへ参入をし始めたのです。
レバノンの銀行システムが負債によって崩壊することを恐れ、人々が銀行から引き出した現金がビットコインへ流入しているのです。
彼らは、金や宝石、車や不動産、そしてビットコインを買っているのです。
ビットコインは今のレバノンでは、絶好の逃避資産として注目を集めています。