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ライトコイン(Litecoin)の半減期が2019年8月に迫っています。
価格変動のポイントとも言われる半減期とは何か、なぜ半減期を前にすると価格は変動するのか、気になるポイントを解説します。
そもそもライトコイン(Litecoin)とは?
ライトコイン(Litecoin)はどのようなコインなのか、一度おさらいしておきましょう。
最も歴史の長いアルトコイン
ライトコイン(Litecoin)は、ビットコインの開発ソースコードから派生した2番目の暗号通貨で、最も古く、長い歴史を持つアルトコインです。
開発者が、元Googleエンジニアであるチャーリー・リー(Charlie Lee)氏であることも知られています。
ライトコイン(Litecoin)を支える3つの技術
- ①Segwit
Segwitとは、主にスケーラビリティ問題を解決することを目的とした技術です。ブロックの中で扱う取引データと署名を分離させることで、データの圧縮が可能になり、より早いスピードで取引処理が行えるようになりました。
- ②ライトニングネットワーク
ライトニングネットワークとは、一定量取引情報がたまってから取引情報をブロックチェーンに載せるという技術です。
少額の取引情報でも毎回ブロック生成してブロックチェーンに載せると、取引時間やコストがかかってしまうという課題がありました。
しかし、ライトニングネットワークでは一度オフチェーンで情報を蓄積させるので、こういった課題を解決することができます。
仮想通貨の少額決済を可能にした技術です。
- ③アトミックスワップ
アトミックスワップは、第三者(取引所)を介さず、なおかつトラストレスな相手(見ず知らずの信用できない人)と取引ができるという技術のことです。
より早く、より安全な取引を実現させる技術です。
半減期とは?
半減期とは、マイニング報酬が半分に減る時期のことを言います。
マイニング報酬はブロック承認作業のインセンティブになるのに、なぜ減らすの?と思うかもしれませんが、これは過度なインフレを防ぐためにあります。
多くの仮想通貨はマイニング報酬の付与を通してコインの新規発行が行われていますが、マイニング報酬を同額で発行し続けると、市場に出回るコインが増え続けてしまいます。
そうなるとコインの価値下落に繋がるため、マイニング報酬を減らす期間が必要です。
つまり半減期は、市場に出回るコインの流通量を調整し、コインの希少性を高めることで価格を上昇・安定させる役割を担っています。
一般的に半減期前は、
・実際にコインの希少性が高まる
・市場参加者が価格上昇を期待してたくさん購入する
という理由から、価格上昇が起こると言われています。
過去の半減期と価格の動き
それではここで、ビットコイン(Bitcoin)とライトコイン(Litecoin)の半減期に伴う価格の動きを確認してみましょう。
ビットコイン(Bitcoin)
ビットコイン(Bitcoin)の半減期は約4年に1回設定されています。前回の半減期は2016年7月10日でした。
チャートを見てみると半減期1ヶ月半前の5月後半から価格は上昇を始めました。
そこから3週間ほど上昇トレンドが続きましたが、半減期3週間前に価格が1.7倍ほどになった直後に、一度価格は急落。
これは、半減期を控えてある程度価格が上昇したところで売りに出た投資家が多かったからだと考えられます。
急落のあとに再び上昇傾向になったものの、半減期当日には3週間前ほどの高値をつけませんでした。
しかし、やはり1ヶ月半前と比較すると半減期を経て価格が上昇したのは確かです。
ライトコイン(Litecoin)
ライトコイン(Litecoin)の半減期も約4年に1回設定されており、前回は2015年8月26日でした。
ライトコイン(Litecoin)の場合は2ヶ月ほど前から価格が上がり始め、2週間ほどで価格は4倍にまで急騰しました。
しかし、その直後、1ヶ月半前の時点で価格は急落。
ライトコイン(Litecoin)の方が大きく下落していますが、半減期を前にした短期間での価格の急騰→下落という動きはビットコイン(Bitcoin)とライトコイン(Litecoin)で共通しています。
さらに、
①半減期を前にして2ヶ月~数週間前の期間に大きな価格変動が起きやすい
②価格上昇を狙うなら半減期2ヶ月程前から狙うのがベスト
ということも分かりました。
次回、ライトコイン(Litecoin)半減期は推定2019年8月7日
次回のライトコイン(Litecoin)の半減期はブロック生成の状況にも左右されますが、推定2019年8月7日だと言われています。
カウントダウンのウェブサイトを活用すると便利です。(https://www.coingecko.com/ja/explain/litecoin_halving)
半減期を目前に控えた現在のライトコイン(Litecoin)の価格の動きはどうなっているのでしょうか。
今年のライトコイン(Litecoin)の価格の動きは、2015年ほど価格の上下が激しくありません。
ただ、2ヶ月前の時点から緩やかに価格の上昇が始まり、1ヶ月半前を過ぎたあたりから価格が少しずつ下落を続けています。
過去の価格の動きを踏まえると、このあと緩やかに下落を続ける可能性が高いでしょう。
ただ、ライトコイン(Litecoin)創設者のチャーリー・リー氏は、7月10日に公開された半減期についてのインタビュー記事(Micky: “https://micky.com.au/litecoin-creator-talks-halving-shock-predicts-mines-will-close/”)の中で
「価格については、半減期のことは最初からみんな知っているので既に織り込み済みだろう。しかし、人は価格が上がることを期待するものなので、それによって沢山買われて価格上昇が起きる。」と述べています。
半減期当日まで価格の動きには注視していた方がいいかもしれません。
今後の半減期は?
今回のライトコイン(Litecoin)半減期は2ヶ月前を狙えなかったけれど、次は2ヶ月前から価格上昇を狙いたいという方のために、今後の主な半減期スケジュールをまとめました。
コインの種類 | 時期(推定) |
リスク(LISK) | 2019年10月15日 |
ビットコイン(Bitcoin) | 2020年5月19日 |
モナコイン(Monacoin) | 2020年8月19日 |
まとめ
半減期と価格の関係性についてのご紹介でした。
半減期を前にした価格上昇→下落の流れは、リスクに限らず様々な通貨で見られるパターンなので覚えておくと今後のトレードに役立ちますね。