ベネズエラとロシア、米国の経済制裁回避のためペトロでの取引検討
2019.05.21
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ベネズエラとロシアが相互取引でロシアの法定通貨ルーブルを使用することを検討しているとのことです。
さらにベネズエラ当局とロシアは、ベネズエラが発行する仮想通貨ペトロを使用することも検討しているとのことです。
ペトロは、ベネズエラの石油価格に紐づけられた仮想通貨です。
これにより、米国との国家間取引における共通通貨である米ドルを排除する形となります。
ベネズエラはUSドルを排除することで、米国の経済制裁を回避したい思惑があるとのことです。
継続する米国の厳しい制裁措置
ペトロはベネスエラの貧困やハイパーインフレへの打開策として発行されましたが、国際的な専門家の間ではグルーバルな流通が不十分であるとして批判を受けています。
また、ペトロが本当にベネズエラの石油と裏付けられているかどうかについても疑問の声が上がっています。
2018年3月に米国のトランプ大統領は米国市民がペトロを購入することを禁止しました。
最近では、米国財務省がモスクワの銀行であるEvrofinance Mosnarbank を”ペトロの取引を助長している”として制裁措置の対象リストに追加したとのことです。
ロシアの報道機関によると、米国のベネズエラの石油セクターに対する制裁措置により、ドルの口座は凍結されるなど、ベネスエラ経済は甚大な打撃を受けているといいます。
また、ラテンアメリカ国民の石油セクターへの投資や国際金融サービスの利用も制限されているとのことです。