Peer to Peerを略した言葉。Peerとは、立場が同じ者という意味であり、P2Pは立場が同じ者、つまり特定のサービスやネットワークで同じ立場にいる利用者同士が1対1で直接データをやり取りする方法を指す。
一般的にインターネットで用いられるクライアント・サーバ型モデルでは、1つのサーバーに対して複数のクライアント(利用者)が接続する。クライアントはサーバーに対してリクエストをし、サーバーはそれに応える形で保有しているデータを提供する。クライアント同士が通信をするためには、一度サーバーを経由する必要がある。
一方、P2P方式では管理者となるサーバーが存在せず、クライアント(ノード)同士が直接データのやり取りをし、自律的にネットワークを運営している。
クライアント・サーバ型モデルでは、中央管理者であるサーバーが攻撃されるとすべてのデータが失われる危険性があるが、P2Pでは特定の管理者がいないため一カ所の攻撃ですべてのデータが失われるリスクは低い。ビットコインのブロックチェーンはP2Pによって分散的にデータの管理やネットワークの運営をしている。